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長崎旅行写真集・32 (トロッコ列車)

2007年04月27日 19時38分43秒 | 気ままにお出かけ
train024.jpg: 島原鉄道トロッコ列車
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=9.0, SS=1/250s), ISO200, WB=Sunny (+0), f=38mm (35mm-equivalent: 57mm)

自転車を借りて当てもなく島原市街をサイクリングしていたら、踏切に出ました。そろそろ列車が来る頃ですし、せっかくなので撮っていきましょう。

やってきたのはトロッコ列車。観光の目玉になっている人気の列車です。そう言えば、この日はトロッコ列車の運行開始日でした。狙わずしてトロッコ列車に会えたのは運がいい?

train025.jpg: 島原駅に停車する列車
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Programmed AE (F=9.0, SS=1/320s), 0.0EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+1), f=38mm (35mm-equivalent: 57mm)

これから島原をたちます。この黄色い車両も見納めです。

振り返ってみると、ブログに掲載した島原滞在中の写真は鉄道が多いです。島原滞在2日目には島原城の中を散策したり武家屋敷を見学したりしたのですが、城内では漆喰 (しっくい) が白飛びしたり、武家屋敷の中は暗くて撮影に不向きだったりと撮影せずに見て楽しむ時間が多くなり、長崎市街よりも写真のバリエーションが少なくなりました。

train026.jpg: 島原鉄道
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Programmed AE (F=9.0, SS=1/320s), +0.7EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+1), f=55mm (35mm-equivalent: 82mm)

おどみゃ島鉄。黄色い車両の中では、お父さんも子守中。

島原鉄道 (の鉄道部門) は、1985年3月の決算で単年度での黒字化を達成し、1988年6月には累積赤字を一掃した*という、ローカル線のお手本のような鉄道です。

そこに、無情にも牙 (きば) をむく自然。1991年から、雲仙普賢岳から吐き出される火砕流や土石流により、たびたび一部区間の運休と復旧を繰り返すことを余儀なくされました。

そんな逆境からも人々の努力で立ち直ったかに見えましたが、残念ながら島原外港から加津佐までの区間が廃止されることになりました。

会社からの発表によると、要因として少子高齢化とマイカーの普及が挙げられています。時代の流れというものでしょうか。

鉄道を開通させるまでには、用地の取得、レールの敷設、駅の建設など莫大な資金が必要になります。そのため、いったん地方のローカル線を廃止した後に路線を復活させるのは事実上不可能です。

現在、鉄道部門の経常費用は9億円強。累損を解消しつつあった20年前の収入があれば何とか黒字を確保できる水準です。

地方鉄道という悪条件をはね返すべく数々の工夫を凝らし、地域の足として働き続けてきた鉄道です。黒字で経営できた鉄道です。普賢岳の土石流に埋められてもレールをつないできた鉄道です。

それでも時代の流れにあらがうことはできないようです。時代の流れは満ち潮のように音もなく忍び寄り、土石流をはるかにしのぐ力でレールを飲み込み、最初にレールを敷いた人の思いと、レールを命がけで守り抜いてきた人たちの苦労を記憶の底に埋没させようとしています。

参考リンク:
* 島原鉄道100年物語



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