マニフェストのとばっちり

衆議院選挙で民主党が自民党に圧勝しました。民主党の議席数は308にも達し、単独で衆議院の過半数を占めました。予想どおりの結果です。今後、民主党が既存の制度をさまざまな面から変えていくでしょう。

しかし、民主党のマニフェストには気がかりなことも書かれています。いわく、

全ての労働者を雇用保険の被保険者とする。

現在の雇用保険制度では、以下の両方の条件に該当する場合に雇用保険の被保険者となると規定されています (2009年4月1日施行)。

• 6ヶ月以上の雇用見込みがある。
• 1週間あたりの所定労働時間が20時間以上である。

民主党は、この規定を改めて、すべての労働者を雇用保険に強制加入させると言うのです。

民主党も、とんでもない政策を掲げてくれたものです。それによって社会から排除されてしまう人がいることもお構いなしに。

雇用保険に強制加入されられては大変です。

雇用保険の被保険者になると、勤務先の会社が雇用保険被保険者資格取得届を作成して公共職業安定所 (ハローワーク) に提出します。

この資格取得届には労働者の氏名や生年月日などが記入されますが、性別欄もあるのです。

私は、戸籍上は男性になっていますが、普段は女性として生活しており、アルバイト先の会社にも女性として就職しました。会社には戸籍上の性別を伏せてあります。現在は、雇用保険の適用対象外になるように勤務条件を調整して働いています。私が雇用保険の被保険者になったら、会社は私を女性社員として届け出るでしょう。ハローワークで、資格取得届の性別欄と私の戸籍上の性別が違うことが判明したら、会社に照会が行くかも知れません。

性別の件が表ざたにならないか不安になってきました。私の戸籍上の性別が会社に知られたら、バイトを続けられなくなるかも知れません。

せっかく普通の女性と同じような生活を始められたと思ったのに。息を潜めて身を隠していた毎日から抜け出して、何とか社会に食い込んだと思ったのに。

普通に就職して普通に仕事するという、ただそれだけのことが、ほんのいっときの夢とついえてしまうのでしょうか。

民主党も、とんでもない政策を掲げてくれたものです。それによって社会から排除されてしまう人がいるとも知らずに。いつの世にあっても、しわ寄せを食うのは少数者と決まっています。

雇用保険の被保険者番号が新規に割り振られることを祈るばかりです。かつて男性として就職したときの記録と照合されませんように。去年戸籍上の名前を変更したので、照合はしにくいはずですが、姓と生年月日は変わらないので不安が残ります。

(次回に続く)

---

関連記事の一覧はこちら

セミは飛び立った

セミは飛び立った。この先に何があるかも知らず、知ろうともせずに。

飛び立つしかなかった。

ほかに道はなかった。

フウセンカズラ (白黒版)

昨日の写真が気に入ったので、白黒バージョンを作ってみました。

そのままグレースケール変換しただけでは明るすぎて白っぽくなってしまうので、明るさを落としてからグレースケール変換しています。同時にコントラストも弱くしましたが、コントラストの低下幅は明るさの低下幅より少なくしました。私の好みはこんな感じ。

カラー写真と白黒写真では視点が違うようです。

緑やわらかく

D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=4.5, SS=1/125s), +0.3EV (Matrix metering), ISO400, WB=Sunny (+0), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

フウセンカズラの実、夏を脱ぎ始めた日差しに透けて、緑やわらかく。

(8月29日追記) 白黒バージョンを作ってみました。

濃く、たくましく

ゴーヤ (ニガウリ) の実が大きく育っています。衰えない夏の太陽がジリジリと街を焼く中で、この子ばかりは嬉々としています。まだまだ強い日差しを浴びるごとに、どんどん緑色が濃く、たくましくなります。

大きさを手と比べてみました。



長さは、手首から指先ほどもあります。

ついこの前までは小指より細かったのに。



こんなに小さくて頼りなかったのに。