みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

略してみちゃばこ。泣いたり笑ったり

2007年を振り返る (後編)

2007年12月31日 23時55分28秒 | 日常のあれこれ
festa023.jpg: 万灯祭の明かりと露店の人形
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=4.2, SS=1/6s), ISO200, WB=Cloudy (+0), f=50mm (35mm-equivalent: 75mm)

(中編から続く)

この夏は、三脚を持って遠出してみました。三脚は撮影には便利ですが、観光や移動のときは荷物になるだろうと敬遠していました。

案の定、観光中には三脚が邪魔になりました。途中で雨がポツポツと降り始めたときには、三脚を放り出したくなったものです。

それでも、三脚があると撮影の幅が広がります。この写真も三脚あってこそ。三脚がなければ1/6秒などというシャッターは切れませんでした。

fisherman01.jpg: 鮎釣りのおじさんの手元
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=5.0, SS=1/250s), 0.0EV (Matrix metering), ISO200, WB=Cloudy (-1), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

田舎をぶらりと歩くのも好き。

田舎を歩いていると、人と話す機会も出てきます。旅行中などは、近所の人や係の人から話しかけられることも多いです。たいていはお年寄り。およそ観光客が来そうもない場所や、来たとしても素通りしていく場所で熱心に撮影している姿は……はたから見れば珍しいかもね。

smoke000.jpg: サトイモ畑でのたき火
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=7.1, SS=1/125s), +0.3EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (-1), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

こんな光景もエキゾチックです。日本の農村では当たり前の光景なのでしょうが。

今度はどこに行こうかな。

ship086.jpg: 駐車場の柵越しに望む汽船「大成丸」
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=3.8, SS=1/1.3s), 0.0EV (Matrix metering), ISO200, WB=Fluorescent (-2), f=34mm (35mm-equivalent: 51mm)

暗い場所ではピントを合わせにくいです。アングルファインダーを取り付けてファインダー像を2倍に拡大しても、ピントが合っているかどうか分かりにくいことも多いです。

そんなときには、「ここだ」という位置にピントを合わせて撮った後、保険としてピント位置をわずかに前後にずらした写真も撮っておきます。そうすれば、1枚は所定の位置にピントが合うでしょうから。

新発売のD300にはライブビュー機能が搭載され、ピントを合わせるときに液晶画面で像を13倍に拡大できるそうです。光学ファインダーよりずっと精密にピントを合わせられるとの評判も聞きます。D300いいなぁ。

villagio_italia90.jpg: 幸運の女性像
D70s with Tokina AT-X 107 DX Fisheye (10-17mm F3.5-4.5, Serial # 7812862), Manual exposure (F=3.5, SS=1/10s), ISO200, WB=Sunny (+0), f=10mm (35mm-equivalent: 15mm)

魚眼レンズは、去年 (2006年) の暮れから興味を持っていました。しかし、当時はまだ一眼レフを使い始めて1年も経っていませんでした。やたらにあれこれレンズを使い回しても、レンズの描写におんぶに抱っこになるばかりで、撮るというより、レンズに撮らされてしまうでしょう。そのような考えから、ひとつのレンズをじっくりと使い込んでから次のレンズを導入しようと決めて、新レンズを買うのは見送りました。

ようやく買ったのが今年。2本目のレンズが、よりによって魚眼。広角から標準域のレンズとはまるで特性が違い、ファインダーをのぞくたびに新鮮な気分になります。

koyo0074.jpg: イチョウを飾るイルミネーション
D70s with Tokina AT-X 107 DX Fisheye (10-17mm F3.5-4.5, Serial # 7822278), Manual exposure (F=3.5, SS=1/10s), ISO400, WB=Sunny (+0), f=10mm (35mm-equivalent: 15mm)

魚眼レンズを買うのをためらっていた理由はもうひとつあります。魚眼レンズで撮ると像が大きくゆがむので、使う機会は限られそうだったからです。

しかし、実際にいろんな構図で試してみると、ゆがみが嫌味にならない構図もたくさんあります。どんなレンズも使い方次第ということなのでしょう。

ゆがみの程度をコントロールできるようになると、がぜん楽しくなります。スナップにもガンガン使えます。多要素の写真が好きな私にとって、いろいろな物を写し込める魚眼レンズは必需品になりました。

目下、魚眼中毒。常用レンズになりそう。

2007年を振り返る (中編)

2007年12月31日 19時37分31秒 | 日常のあれこれ
grass005.jpg: 芝生に差す日差し
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=4.5, SS=1/125s), ISO200, WB=Cloudy (+0), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

(前編から続く)

芝生に差す日差し。斜めの光が大好きです。

草や木の葉に光が差し込む光景はよく撮ります。若草のような緑色は、普段の生活ではなかなかお目にかかれません。この色には、あらゆるものを柔らかく受け入れる懐の深さがあります。

barricade01.jpg: ホームレス締め出しバリケード
D70s with Tokina AT-X 107 DX Fisheye (10-17mm F3.5-4.5, Serial # 7822278), Aperture priority AE (F=4.0, SS=1/25s), 0.0EV (Matrix metering), ISO250, WB=Cloudy (+0), f=14mm (35mm-equivalent: 21mm)

魚眼レンズを購入して、構図を研究したりもしました。

魚眼レンズで撮影すると、像がゆがみます。そのゆがみを上手に活用したいと、いろいろな構図で撮ってきました。

最初は、実焦点距離10mm (35mm判換算で15mm) の対角線魚眼でいろいろな構図を試しました。ゆがみを嫌味とせずにスパイスとして生かせる構図がだんだん分かってきました。

今は、その次のステップとして、焦点距離を変えて (ズームして)、ゆがみの特性を研究しています。

ship059.jpg: 南極観測船「ふじ」
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=5.6, SS=1/200s), ISO200, WB=Cloudy (-1), f=55mm (35mm-equivalent: 82mm)

撮影を始めた頃はよく接写していましたが、去年は接写がぐっと減りました。かと言って望遠に移行したわけでもありません。広角から標準域の写真が増えたように思います。

roof000.jpg:造船業者の屋根
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Programmed AE (F=6.3, SS=1/160s), -0.3EV (Matrix metering), ISO200, WB=Cloudy (+0), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

これも夕景。ごちゃごちゃっと木の板が入り組んでいるところが気に入りました。

ごちゃごちゃしたものが好き。

river002.jpg: 川に漂う青い霞
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=2.8, SS=1/10s), ISO200, WB=Cloudy (+0), f=17mm (35mm-equivalent: 25mm)

雨上がりの、薄いもやがかかった川。青い光を撮るのは珍しいです。たいていは、夕景の赤い光の中で撮りますし、夜景を撮るときも電球の光のような赤みを強調しています。

bicycl00.jpg: 草むらに前輪を突っ込んだ自転車
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=3.8, SS=1/10s), -0.7EV (Matrix metering), ISO1000, WB=Shade (+0), f=34mm (35mm-equivalent: 51mm)

日常の光景って意外と面白いです。カメラを持たずに出歩くことは、もうありません。荷物を小さくまとめたい場合でも、必ずコンパクトデジカメをお供に連れて行きます。

(後編に続く)

2007年を振り返る (前編)

2007年12月31日 06時03分23秒 | 日常のあれこれ
statn018.jpg: 三河鳥羽駅の踏切
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=8.0, SS=1/640s), -0.7EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+0), f=55mm (35mm-equivalent: 82mm)

いつの間にか大みそかになっていました。今年も仕事を抱えたままの年越しです。いつも通りの生活をしながら年を越すせいか、今ひとつ年越しの実感がわきません。

それでも、一応は今年の写真を振り返っておきましょう。この1年間何を撮ってきたか、どんな傾向の写真を撮るようになったかを見つめることで、今の自分を位置づけることができるでしょう。

今年1年間に撮った写真の中から、撮影の傾向を見て取れるものを18枚選びました。あまり枚数が多くても節操がありませんし、かと言って枚数が少なすぎると撮影の傾向が分かりません。ということで18枚。6枚ずつ3回の記事 (前編・中編・後編) に分けて見ていきます。

1枚目はローカル線の踏切。この写真を見直してみて、私が撮る写真は画面内の要素が多いことに気づきました。この写真の中にも、黄色と黒の遮断機、赤い非常ボタンの案内板、50と書かれた鉄道標識、立ち並ぶコンクリート柱、手前から奥にまっすぐに伸びる線路、駅のホームなどが見えます。

私の撮る写真は、このように多要素の写真が多いです。ところが、プロもアマチュアも、カメラマンがインターネットで公開している写真の多くは、画面内の要素がすごく少ないのです。

多要素の写真は反主流のようですが、これが私のスタイル。撮りたくて仕方がない衝動に駆られて直感任せで撮ると、往々にしてこのような多要素の写真になります。私の脳は多要素が好きなのかも知れません。インスピレーションなんだから、主題とか作画意図とか、そんなの関係ねぇ*

*そんなの関係ねぇ …… 2007年の流行語らしいですが、私の周辺では全然耳にしません。

port0026.jpg: 底引き網
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=4.2, SS=1/2000s), -0.3EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+0), f=55mm (35mm-equivalent: 82mm)

今年もあちこちに出かけました。普段と違う場所に出かけると、感性が刺激されるのが分かります。観光写真に興味がなくなっても旅行をやめないのは、違う環境でテンションが上がるのが気持ちいいから。

感性が刺激を受けると、何気ないものも面白く見えてきます。

plant010.jpg: カラシ (?) の花と桃渓橋 (ももたにばし)
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=13, SS=1/160s), ISO200, WB=Sunny (+0), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm), Rotated clockwise

長崎でも、特に長崎らしくもない写真を何枚も撮っています。

この写真は作画しています。黄色い花を画面中央から下に配置して、ジグザグの動線で不動堂へとつなげました。その上で、中間的な距離にある花にピントを合わせ、手前の花と奥の不動堂をぼかすことで、花を浮き立たせました。日常の雑景っぽく撮れたでしょうか。

ここまで綿密に作画するなんて、私にしては珍しいことです。撮影中にこんなことも考えるようになったんだなぁ。

window02.jpg: カピタン部屋の客間前室から通りを見下ろす
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=3.5, SS=1/250s), ISO200, WB=Cloudy (+0), f=17mm (35mm-equivalent: 25mm)

のぞき見風。相変わらず広角で遠近感を強調するのが好きだねぇ。

ひらめきに従って撮った写真ですが、こんな構図もありだと思いました。このような経験が蓄積されて構図のバリエーションが増えていくのでしょう。

architecture075.jpg: しまばら湧水館の一室
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Programmed AE (F=3.5, SS=1/50s), +0.7EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (-2), f=24mm (35mm-equivalent: 36mm)

撮影するときには直感を大事にしていますが、いつもいつも直感だけに頼っているわけではありません。画面に収める被写体の範囲、被写体を収める位置、画面の傾きも考えています。

jinja007.jpg: 日牟禮八幡宮の灯ろうと提灯
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual exposure (F=4.5, SS=1/100s), ISO200, WB=Sunny (-2), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

これも比較的要素が多いように感じます。要素が多い写真は写真界ではあまり好まれないようですが、私のスタンスとして今後も大切にしていきます。

(中編に続く)

光降りしきる町

2007年12月30日 22時54分58秒 | 光と空間
italiamura013.jpg: イタリア村の夜景。運河沿いのイルミネーション
D70s with Tokina AT-X 107 DX Fisheye (10-17mm F3.5-4.5, Serial # 7800891), Aperture priority AE (F=3.5, SS=1/2.5s), 0.0EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+0), f=10mm (35mm-equivalent: 15mm)

イタリア村のイルミネーション。頭上を覆う光が、降りしきる雪みたい。

italiamura014.jpg: イタリア村の夜景。正門の建物と鐘楼
D70s with Tokina AT-X 107 DX Fisheye (10-17mm F3.5-4.5, Serial # 7812862), Manual exposure (F=3.5, SS=1/4s), ISO200, WB=Sunny (+0), f=10mm (35mm-equivalent: 15mm)

イタリア村のエントランス。重厚なファサードが日常を切り離す異空間。

年末に向けて、華やかな写真をセレクトしてみました。



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丸いテーブル、ひとりの時間

2007年12月29日 19時41分21秒 | 気ままにお出かけ
italiamura011.jpg: イタリア村の夜景。緑色のオープン席
D70s with Tokina AT-X 107 DX Fisheye (10-17mm F3.5-4.5, Serial # 7812862), Aperture priority AE (F=8.0, SS=1/2.5s), -1.0EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+0), f=10mm (35mm-equivalent: 15mm)

イタリア村のオープン席。さすがに冬。路地の奥にある席まで埋まることはないようです。

誰もいないテーブルは天板があらわ。常緑樹のような深い緑色が夜にしっとりと溶け込み、ひとりの時間を楽しんでいます。

italiamura012.jpg: イタリア村の夜景。白いオープン席
D70s with Tokina AT-X 107 DX Fisheye (10-17mm F3.5-4.5, Serial # 7812862), Aperture priority AE (F=6.3, SS=1/2s), -0.7EV (Matrix metering), ISO200, WB=Sunny (+0), f=10mm (35mm-equivalent: 15mm)

落ち着いた色調の中で自己主張する白いテーブルとイス。黒い夜空の下では、白がさり気なく鮮烈な存在感を放ちます。白なら、けたたましい笑い声にも負けません。

ここはテイクアウトのお店のすぐ近く。みんなちょこちょこと利用しては、また別の場所へと歩いていきます。

撮影後記


今回紹介したのは、魚眼レンズを買った直後に描写特性を研究していたときの写真です。魚眼レンズで撮ると独特のゆがみが出ます。このときは、ゆがみが嫌味にならない構図を考えていました。ふむふむ、なるほど、魚眼はこうやって使うのか。



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