みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

略してみちゃばこ。泣いたり笑ったり

人知れぬ星空

2006年06月20日 23時17分45秒 | 草木をめでる
flower066B.jpg: マツヨイグサ
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Programmed AE (F=4.5, SS=1/13s), 0.0EV (Matrix metering), ISO200, WB=Shade (+0), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

お散歩から帰る途中、道端に小さな黄色い花を見つけました。

日暮れ時に花を開くことから、マツヨイグサ (待宵草) ともヨイマチグサ (宵待草) とも呼ばれます。漢語の文法としては待宵草なのでしょうが、日本語の語呂としては宵待草のほうが口になじみます。

また、俗に月見草とも呼ばれます。厳密な意味でのツキミソウはまた種類が違い、白い花を咲かせるメキシコ原産の植物を指すようですが、黄色い花を咲かせるマツヨイグサのほうが月見のイメージに近い気がします。ツキミソウもマツヨイグサもどちらもアカバナ科に属し、植物としては近い仲間ですし、俗に月見草と呼ぶのも悪くないでしょう。

flower066C.jpg: アスファルト舗装の歩道から顔を出したマツヨイグサ

固いアスファルトに覆われても、顔を出していっぱいに葉を広げます。

「雑草」の一言で片付けられてしまう存在でも、つぼみの中に大切な花粉を宿します。

大型トラックが巨大なタイヤで地響きを立て、イカスミのような黒煙と轟音を吐き捨てて走り抜けていく道端でも、人知れず可憐な花を咲かせます。

flower066D.jpg: ほころびかけたマツヨイグサのつぼみ
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=7.1, SS=1/13s), -1.0EV (Matrix metering), ISO200, WB=Cloudy (-3), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

真っ赤な夕日が住宅街の向こうに沈み始めると、荒波から身を守るように固く閉じていたつぼみが、ゆっくりとほころび始めます。

flower066E.jpg: マツヨイグサ
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=7.1, SS=1/15s), -0.7EV (Matrix metering), ISO200, WB=Cloudy (-3), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

貝殻のような花びらに守られたシベが顔を出し始めました。

flower066F.jpg: マツヨイグサ
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Aperture priority AE (F=7.1, SS=1/25s), -0.7EV (Matrix metering), ISO400, WB=Cloudy (-3), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

めいっぱい花を開いても直径2cmほどの小さな花です。

flower066G.jpg: マツヨイグサの花があちこちに

みるみるうちに歩道の片隅に黄色い星団が輝き始めました。

これからが君たちの時間だよ。

頭上に広がる空で星々がまたたき出すより一足早く、つぼみがほころび始めてからわずか30分ほどの間の出来事でした。

年に一度、地上から星が生まれる季節。

黒いアスファルトの海底で
黄色い星の卵が生まれ
紫色の空に向かって昇っていく。
満月の夜にサンゴの卵が旅立つように。




蔵出し企画: おもちゃ箱の奥

2005年6月20日の記事は → 「ゼラニウム

【みぃのつぶやき】 今年もゼラニウムが花を咲かせました。冬場には雪をかぶったりもしましたが、枯れることもなく、元気です。

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