人間の かおは不気味

人間の かおって不思議です。左右から かおの中心に むかって まゆげが よこたわっていて、その あわせめから したに はなすじが のびています。この はなすじが山脈のように かおを左右に わけています。

特に この はなすじの かたちが奇妙です。はなすじだけが独立した要素として あとから粘土で つくって つけくわえられたような印象です。かおをじっと みているうちに不気味に おもえてきます。めも、どこかで眼球をひろってきて うめこんだみたいです。

そんな奇妙な物体が めのまえで ことばを発し、わらっています。不気味な存在なのですが「不気味じゃないよ」と全身でアピールするかのように無邪気に かたりかけ、わらいかけてきます。めのまえに いるのは人間の はずですが、この めは その人間のものなのでしょうか。それとも、まったく別の物体が うごめいているのでしょうか。わたしの めのまえでイソギンチャクが触手をひらひら ゆらし、はなが膨張して増殖をはじめ、開閉する くちからは奇怪な おとが とびだしてきます。

人間の かおって 気もちわるい。ときに そう おもいます。

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まちなかの書店の惨状

近所の本やへ、ビジネス系の本をさがしに いきました。むかしながらの個人書店と ちがって15m四方ぐらいの ひろさがあり、結構たなが おおい本やです。専門書は おいていないでしょうが、ビジネス系の本ぐらいは あるだろうと期待……していましたが、みごとに うらぎられました。漫画や文庫本、雑誌、趣味の本は特に充実しているのですが、それ以外の本と なると ほとんど おいてありません。いまの時代、まちなかの書店が存続できるだけの利益をあげるには、ネットで本をかうことができない ひとたちにターゲットをしぼるか、ネットでは かわない雑誌類をならべるしか ないのかも しれません。

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ふでがきがホヤに みえて しかたない

ふでがきがホヤに みえて しかたない。

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しろくろ模様うねうね

新聞をとりに そとに でると、くろいアスファルトの路面が まだら模様に なっていました。けむりが はいまわったような しろくろの模様。ホルスタインの からだに えがかれるような しろくろの模様。そんな模様が うねうねと うねりながら、まだ ねむっている路面全体をおおっていました。

きりさめより すこし つぶの おおきな あめが ただよっていました。なまあたたかい みなみかぜの においが しました。あまくて ぬるいけれど すこし つめたい まだ あけやらぬ みちでした。

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ねる まえに携帯をみると

携帯電話は電源をきってから ねます。あさ所定の時刻に自動的に電源が はいるように設定してあるので、よるの あいだに はいったメールは そのときに受信されます。ねている あいだに着信音に わずらわされたくないのと、だれも連絡してこない時間帯は電源をきって電池の消耗をおさえる目的が あります。自動的に電源が はいった あとは、すぐに まちうけ画面に移行するのでは なく、確認メッセージが表示された状態に なります。

その確認メッセージをみるのが、よる ねる まえ、つまり電源をきるときと いうことも よく あります。そんな ひは、1日のうちに携帯電話を1回も操作していないと いうこと。おかげで電池が ながもちします。テレビのニュースも みなければ、新聞を数日おくれで よんでも気に しません。メールや電話にも ふりまわされたく ありません。情報の孤島に くらしているのでした。

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