さてと、評論家さんの挙げる銘柄について、例えばということで具体的に一度見てみましょう。
実例はマネー・ジャパン誌の2006.12号、77ページからの「プロが厳選!今月の注目株」という欄です。10人以上の方が1つずつ銘柄を挙げておられます。
まず、前提として、こうした雑誌の原稿は書かれた時点と実際に掲載されて発売された時点ではタイムラグがあります。私自身も、ストックウェザーに素人原稿を書いていますが、これも個別銘柄を挙げているので、書いた時点と掲載時点でのタイムラグというのは気になったりするものです。
まず、木村佳子氏。6762TDK。
言わずと知れたTDKですが、確か主要顧客剥落ショックでこの銘柄は一度下げていたはず。そこからまた上昇してきているという形です。まずPER20倍前後というのが割安かどうか?。外国人投資家の比率が高い「国際優良」株としては20倍前後というのは、まあ、普通というか、そんなに割安でもないのではないかなぁという印象が私はあります。
そもそも、株価は順調に推移している形になっているので、チャートの形は買いに入るようなところには見えません。というか、私はこういうところで買うのは好まないです。
しかも、100株単元とはいうものの、株価が9500円ぐらいしていますので、最低の1単位で投資額は95万程度になってしまいます。これはちょっと自分としては大きい。ということで、MRヘッド以外の部分が収益源として育ってきているような印象がある点はプラスではありますが、もう、この時点で投資対象としては意識されません。別にTDKがいかんというのではなく、自分は今の投資対象としては意識されないということです。
なお、この原稿の中で「同社はハイテク銘柄なのにPERが低い。つまり稼ぐ力が強い。」というのは文章としてちょっと流れがおかしいです。「稼ぐ力が強い」ことと「PERが低い」(そんなに低いという認識は私は持たないですが)こととは関係がない。「つまり」でつなぐのは変です。稼ぐ力があるのに市場の評価は低いということでしょう。
というようにして、個別銘柄についての原稿は見ていきます。まあ、いつもは一つ一つこういう形で考えるようなことはしませんが。
次。犬丸正寛さんが7575日本ライフラインを挙げています。
ここはだーっと下げてきてます。PBR0.6倍ですから、ここだけ見れば安いです。単に新興市場の下げに合わせて下げてきただけのことであれば、こういう銘柄の反発を狙うという手法はありえると思います。また、100株単元で株価800円ほどですから、松井を使えば、1単元の売買手数料は無料です。ただ、業績が伸びていません。07.3は売上が減少です、四季報を見ると「公定価格」との言葉があります。「お上」の意向で業績が大きくぶれるような企業というのは、やはりちょっと積極的に投資対象としたいという感じが薄くなりがちです。
しかし、ここからさらにつっこんだところがあれば、細かい単位で拾っていく、買い下がり、売り上がり的形を取れば、利益は出やすいという気はします。TDKとの比較であればこちらを取るでしょう。ただ、売買が細かくなるということは利益も細かいということです。
次。天海源一郎さんが5233太平洋セメントを挙げています。
この銘柄は「普通に動く」という印象しかありません。悪くもないけど、別によくもない。意識の範疇外です。別にあえてこの銘柄を売買する理由が私には思いつきません。そういうものを無理に売買対象とする意味、必然性はまったくないのでパスです。
あ、この人の本をちょっと読みましたが、私はあまり好きではなかった。
次。植木靖男さんが7731ニコンをあげています。落ち着いた雰囲気はいいですね、植木さん。
デジカメ一眼は好調でしょう。私はキヤノンの初心者向け新製品を買いましたが、ちょっと検討はしました。チャートを見て、はい、私的にはダメです。それで終わりです。
次。里見健一郎さんが6665エルピーダメモリーを挙げています。
この銘柄はIPOでもらって、ちょっとだけ利益があった銘柄です。まさに半導体そのもの銘柄ですが、チャート的に嫌な形である上に、ここを買うのだったら別の半導体関連銘柄を買うと思います。真ん中すぎです。別に真ん中がいけないということではないのですが、半導体関連については色々と選択の幅が広いと考えます。
これで半分ぐらいまで来ました。今日はこのぐらいで勘弁しといたろー。また次回。
実例はマネー・ジャパン誌の2006.12号、77ページからの「プロが厳選!今月の注目株」という欄です。10人以上の方が1つずつ銘柄を挙げておられます。
まず、前提として、こうした雑誌の原稿は書かれた時点と実際に掲載されて発売された時点ではタイムラグがあります。私自身も、ストックウェザーに素人原稿を書いていますが、これも個別銘柄を挙げているので、書いた時点と掲載時点でのタイムラグというのは気になったりするものです。
まず、木村佳子氏。6762TDK。
言わずと知れたTDKですが、確か主要顧客剥落ショックでこの銘柄は一度下げていたはず。そこからまた上昇してきているという形です。まずPER20倍前後というのが割安かどうか?。外国人投資家の比率が高い「国際優良」株としては20倍前後というのは、まあ、普通というか、そんなに割安でもないのではないかなぁという印象が私はあります。
そもそも、株価は順調に推移している形になっているので、チャートの形は買いに入るようなところには見えません。というか、私はこういうところで買うのは好まないです。
しかも、100株単元とはいうものの、株価が9500円ぐらいしていますので、最低の1単位で投資額は95万程度になってしまいます。これはちょっと自分としては大きい。ということで、MRヘッド以外の部分が収益源として育ってきているような印象がある点はプラスではありますが、もう、この時点で投資対象としては意識されません。別にTDKがいかんというのではなく、自分は今の投資対象としては意識されないということです。
なお、この原稿の中で「同社はハイテク銘柄なのにPERが低い。つまり稼ぐ力が強い。」というのは文章としてちょっと流れがおかしいです。「稼ぐ力が強い」ことと「PERが低い」(そんなに低いという認識は私は持たないですが)こととは関係がない。「つまり」でつなぐのは変です。稼ぐ力があるのに市場の評価は低いということでしょう。
というようにして、個別銘柄についての原稿は見ていきます。まあ、いつもは一つ一つこういう形で考えるようなことはしませんが。
次。犬丸正寛さんが7575日本ライフラインを挙げています。
ここはだーっと下げてきてます。PBR0.6倍ですから、ここだけ見れば安いです。単に新興市場の下げに合わせて下げてきただけのことであれば、こういう銘柄の反発を狙うという手法はありえると思います。また、100株単元で株価800円ほどですから、松井を使えば、1単元の売買手数料は無料です。ただ、業績が伸びていません。07.3は売上が減少です、四季報を見ると「公定価格」との言葉があります。「お上」の意向で業績が大きくぶれるような企業というのは、やはりちょっと積極的に投資対象としたいという感じが薄くなりがちです。
しかし、ここからさらにつっこんだところがあれば、細かい単位で拾っていく、買い下がり、売り上がり的形を取れば、利益は出やすいという気はします。TDKとの比較であればこちらを取るでしょう。ただ、売買が細かくなるということは利益も細かいということです。
次。天海源一郎さんが5233太平洋セメントを挙げています。
この銘柄は「普通に動く」という印象しかありません。悪くもないけど、別によくもない。意識の範疇外です。別にあえてこの銘柄を売買する理由が私には思いつきません。そういうものを無理に売買対象とする意味、必然性はまったくないのでパスです。
あ、この人の本をちょっと読みましたが、私はあまり好きではなかった。
次。植木靖男さんが7731ニコンをあげています。落ち着いた雰囲気はいいですね、植木さん。
デジカメ一眼は好調でしょう。私はキヤノンの初心者向け新製品を買いましたが、ちょっと検討はしました。チャートを見て、はい、私的にはダメです。それで終わりです。
次。里見健一郎さんが6665エルピーダメモリーを挙げています。
この銘柄はIPOでもらって、ちょっとだけ利益があった銘柄です。まさに半導体そのもの銘柄ですが、チャート的に嫌な形である上に、ここを買うのだったら別の半導体関連銘柄を買うと思います。真ん中すぎです。別に真ん中がいけないということではないのですが、半導体関連については色々と選択の幅が広いと考えます。
これで半分ぐらいまで来ました。今日はこのぐらいで勘弁しといたろー。また次回。