旧:鳳凰堂のランダムウォーカー <伏見の光>

2019.4.22以降、新規の主要な記事は新サイト「fusiminohikaru.net」
で書いています。 

「お前はもう死んでいる。」より

2008-07-29 22:47:13 | 株式投資・資産運用
「お前はもう死んでいる。」っていうのは「北斗の拳」の主人公ケンシロウの有名な台詞。

北斗の拳」が懐かしいいう人も多いかと思いますが、自分自身は特段の思い入れや思い出はないです。

というのは世代的にもっともっと古いから。「明日のジョー」とか「巨人の星」のリアルタイム世代とでも言いましょうか・・・。

この作品の印象はは、「なんかえらいキツイ絵やなあ・・・。」とか「なんかいっぱい人が亡くなるみたい・・」といったもの。あと、あの「アタタタタタ・・」とかいう声は印象には残ってます。作品としては、ちゃんと読んだことがないけど、個人的な評価はあまり高いとは言えません。

ただ、この「お前はもう死んでいる。」を流用させてもらい、アクティブ運用の投資信託批判として「お前はもう負けている。」というのを思いつきましたが・・・。かなり前ね。

 アクティブ運用のファンドっていうのは、だいたい信託報酬が高いんですわ。で、証券会社とかで買うと、販売手数料を取られるものが多いです。つまり、その分だけ最初から負けてしまうわけです。で、信託報酬も運用の巧拙にかかわらず日々引かれますから、確実のこの分だけ負けるわけね。ということで、アクティブ運用のファンドは買った時点で既に負けているというわけ。まあ、そこからスタートして勝つことも可能性としてはあるわけですけど。別にそういう可能性に賭ける意味というのを感じない場合がほとんどですが。

 「北斗の拳」ってオンラインゲームがあるんやなぁ・・・。本格的なオンラインゲームはしたことがないですが、はまる人とか多いみたいですね。


【プレスブログ】
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効率的市場仮説への反論としての黄金大熊猫サイフ(2)

2008-07-29 21:59:41 | 株式投資・資産運用
 さて、マーケットにおいては効率的市場仮説という考え方があります。

 これは、簡単に言えばニュースや材料などは全て株価に織り込まれており、株価は常に適正価格になっているという考え方です。「ウォール街のランダムウォーカー」のマルキール先生がこの考え方を基本としていることはよく知られています。

 実際に株式投資を行ってきた感覚から言えば、この考え方は「アホ言うな」というところがあります。日々の株価が「常に適正価格」になっているのだとしたら、なぜ日々株価は、時に小さく、時に大きく揺れ動くのか?。その値動きのすべてが合理的なものだと言えるのか?。まあ、そんなはずはないわけです。

 逆に十数年株式投資を行ってきた経験から言えば、市場は全体としては相当程度に効率的であろうとも思います。安定して市場を大きく出し抜くパフォーマンスを継続するのは、まあ、相当に困難だろうと思います。そのため、自分自身の運用は、分散されたポートフォリオでの運用を基本にしています。自分自身の運用成績はインデックスを上回ったものになっていますが、これは「特殊事情」のIPOによる利益が貢献しているためで、通常の売買が「上手」なわけではありません。

 もしこの効率的市場仮説が正しいとするのであれば、何もあれこれ銘柄選択だの売買の判断だのをする必要はなくて、インデックスファンドか何かでパッシブ運用をしておけばそれでことは足りるわけです。この考え方は多くの市場関係者の「飯の種」を奪うものだとも考えることができます。

 日々の株価の動きは需給で決まります。ファンダメンタルズもテクニカルもなにも関係なく、ただ多くの株式を保有している投資家が何らかの理由で株を大量に売却しなければならない事情が生じたとすると、短期的に需給の関係から株価は下落するでしょう。こうした、個々の事情というのは必ずしも合理的な判断によるものではありません。

 また、そもそも、人間の意志決定というのは合理的な判断によってなされるものとは限らないわけです。その例が大熊猫サイフです。なんで意味もなく高い値段のサイフを買うのか、そこには合理的判断以外の理由があるからです。

 合理化、補償、アンカリング、決定麻痺など、最近は行動ファイナンスの立場から投資における人間の行動の傾向が研究されています。こうした立場からすれば、バブルの発生が繰り返されることも説明できるでしょう。効率的市場仮説の考え方からはバブルの発生というのはうまく説明できないと思います。そのため、最近はこうした行動ファイナンスの立場の著作には興味があり、面白そうなものは読むようにしています。


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効率的市場仮説への反論としての黄金大熊猫サイフ(1)

2008-07-29 20:57:09 | 株式投資・資産運用





サッカーを見ながらこれを書いています。体調は回復傾向で、明日はオフです。株式市場は下落しましたが、気分的にはおだやかな夜です。

 さて、画像は本日の日経に入っていた広告です。「黄金大熊猫サイフ」様です。価格は、17500円でございます。分割2回払いは9100円×2。
 
 こういう広告は雑誌などでも見かけます。随分前からあるように思います。

 ということはどういうことかと考えると、広告をする意味があるということでしょう。まあ、内容はツッコミどころ満載のお笑いものですが・・・。

 こういう広告につきものなのが、「ドリームジャンボで2億円」だの「懸賞で豪華景品を次々ゲット」だのといううらやましい写真つきのコメントです。

 コメントするのもアホくさいですが、そもそも、こういう体験談の真偽は定かではありません。また、その体験そのものは事実であったとしても、それとこの「黄金大熊猫サイフ」様とはどういう因果関係があるんでしょうか。んなもん、証明することはできまへん。言うまでもなく合理的な理由がないからです。

 考えられることは心理的な効果です。このサイフを持って何か気分が積極的になったりすることがあれば、それはなんらかのいい結果につながる可能性がないとは言えません。例えば、宝くじは買わなければ当たりません。普通は宝くじなんか買わない人が、このサイフを持って「何かいいことがあるかもしれない」と宝くじを買うことがあったとすれば、それは確率的には2億円が当たる可能性は出てくるわけです。しかし、そんだけのことです。

 つまりは高いお金を支払ってこういうサイフを買う合理的な意味なんていうのはないわけです。なのに、こういう広告はずっと昔から続いてる。それは、広告費を支払って広告を出すだけの需要がある、買う人がいるというわけです。このサイフで幸福になるのは買った人ではなくて売った業者さんたどいうことですね。そのためには広告にもいろんな工夫をしなければなりません。

 こうした広告がなくならないということは、人間が合理的に行動するとは限らないという、行動心理学、マーケットと関わっては行動ファイナンスという学問につながる事例になります。
コメント (2)
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