置かれた場所で咲きなさい | |
クリエーター情報なし | |
幻冬舎 |
図書館本。
ベストセラーだそうである。
短い文章がいくつも載せられた体裁の本で、すぐに読めてしまう。
著者はちょうど私の父母と同世代。
本書の内容は、心に響く言葉もあれば、「そうだろうか」と疑問に感じることもある。
気持ちの持ちようだけではどうにもならない場合は、そのあり方そのものの変革を目指していかなければならない時もある。
本書の言葉は優しいが、この視点は弱いと言わざるをえない。
「置かれた場所で咲きなさい」、なにかこの言葉におかしさを感じないですか?。私は感じるのだけど。
咲かそうとその場にとどまることよりも、違う場所へ逃げることの方が大事なこともあるでしょう、揚げ足取りではなく、そう思います。
そこで枯れてしまってはしょうがないのですから。
その見極めは、誰かの助けはかりるにせよ、基本的には自分でしなければならない。時にそれは非常に厳しい判断であり、行動になるでしょうね。
なお、著者の父親はあの226事件でクーデターを起こした軍人に殺された被害者の軍人だったのですね。それは知りませんでした。
しかも、その父が殺害された場所に一緒にいたのですね。関連の内容が本書にあり、なにか唐突に日本史の教科書の中にひきづりこまれたように感じました。