re:退職金運用 まずは安全・確実・有利な「退職金定期ころがし」から
この時期だからということもあるでしょうが、Google等の検索から、上記タイトルの記事が、アクセスそのものは少ないですが、定期的に見られているようです。
退職金は、例えば3月末に退職したら、即、退職と同時に支給されるとは限りません。私自身の場合も少しタイムラグがあったと思います。
これから、またまった額の退職金が支給になる方もあると思いますので、下記の内容と重なりますが、端的に経験もまじえてコメントしておきます。
・まとまった額の退職金は大事にしなければならない。
・これまで、株式や各種の投資信託等、値動きのある金融商品に投資したことがない人は、いきなりまとまった金額をこうした金融商品に購入にあてるのはリスクが大きい。←率直に言えばやめるべき。
・退職金、退職した時期しか利用できない有利な金融商品がある。
・金融機関によってその内容や条件は異なる。これらは金融機関のサイトを見れば内容が掲載されている場合が多い。
・都市銀行だけでなく、地方銀行、信用金庫、信託銀行等、いろいろな金融機関を調べてみればよい。
・退職金による定期預金は他ではない高い利回りが提供されるものがある。
・例えば3ヶ月定期であれば、最大4回は金融機関を変更して、高利回りの定期預金を利用することができるだろう。
・但し、この場合、投資信託等とセットになったプランの利用はおすすめできない。
銀行等で販売される投資信託などの金融商品は販売手数料等のコストが高いものが多く、これらのコストで、表面上の定期の高金利分などはふっとんでしまう場合がある。というか、印象としてはそのような場合が多い。
・有利な退職金定期等を利用するには、設定、解約等で実際に直接店舗に行ったりする必要がある場合が多く、ネットや郵送だけでは手続きが完結しない場合がある。
・金融機関からは、保険、投資信託等様々な勧誘があると思うが、自分がよくわからない金融商品は買うべきてではないし、これらの金融商品のコストは概して高い。そうした勧誘から逃れるには「アドバイスしてくれる詳しい方がいるので、ここで判断することはできない。」等言えばよい(実際にはそういう人はいなくても)。
私自身は、3回、異なった金融機関で「退職金ころがし」をしました。
金融機関側は、特にこれまで取引がなかった金融機関については「これは退職金の当初の運用のみになりそうだな」ということは当然わかったと思いますが(運用経験等についてはあれこれ窓口で話したりしましたし)、だからといって口座開設や退職金定期の設定を断られるようなことはないですし、解約についても、あれこれ言われるようなことはなかったです。
何か勧誘があった時の私の決まり文句は「コストの高い金融商品は買いません」でした。挙げようと思えば、銀行等が薦めてくる金融商品の代替となり、コストが低いもの、例えばETFとかね、を挙げられます。そういうやりとりを楽しんでしたりしていましたので、そう言われると金融機関の方は合理的な反論ができません。
健闘を祈ります。
以下も昔の内容の再掲です。文字をつめているので、リンクの方から元記事を見てもらった方が見やすいかと思います。
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2013-03-24
退職金運用 まずは安全・確実・有利な「退職金定期ころがし」から
この3月末で長く勤めた仕事を退職される方もあると思います。
退職金については3月末即日に入金になるという方は少ないかもしれませんが、しばらくすればまとまった退職金が入ってくる、さて、どうしましょうかね。
そのまま普通預金とかにおいておいても、ほとんど増えませんしね。
これまで、既に株式等で資産運用をされているのであれば、今後の運用方針は決まっているのかもしれません。
であればそれでいいと思います。が、資金量が増加すると、アセットアロケーション、資産配分を再構築しなければいけませんが、そこはあまりあわてない方がいいと思います。
退職を機会として、これから本格的に資産運用に取り組んでみようかと考えておられる場合はどうでしょうか。
いくら、目先の株式市場が堅調に推移しているからといって、いきなり株式の個別銘柄、あるいは株式で運用する投資信託にまとまった資金を入れるのはおすすめできません。
もちろん、それで結果的に正解となる可能性もありますが、先のことは誰にもわからないので、いきなりリスクの高い(値動きの大きい)アセットクラスにまとまった資金を一気に投入することは避けるのが賢明でしょう。
では、どうするか。
おすすめなのは、私自身、去年に行いましたが、退職金定期での運用です。
これは退職した年度しかできない場合が多いです。
一般的な定期預金と比較して、退職金定期の金利は相対的に非常に高く設定されている場合が多いです。
金融機関としては、対リテールという意味では、退職金はまとまった資金を受け入れるチャンスですから、金利を優遇しても資金を取り込みたいということなんでしょう。
「退職金定期」で検索したら色々出てくると思います。
まあ、3ヶ月で2%/年程度の金利を設定しているところはわりとあります。年で2%だと3ヶ月ではその1/4の0.5%ということになります。
一つの金融機関だけで終われば、この0.5%程度の金利を得て終了になってしまいますが、満期になった時点で、これをまた別の金融機関に動かして、そこで退職金定期を設定すれば、実質的には高い金利が継続されるのと同様になります。
満期になった時点で、金融機関の方は「投資信託はどうですか」とか「保険はどうですか」とか、いろいろすすめてくると思いますが、こういうものはとりあえずキッパリと断ること。
銀行等で売っている値動きが大きめの金融商品は概してコストが高いものが多いです。窓口でうまく対応する自信がなければ「アドバイスしてくださる方がいるので」と逃げればよろしい。
例えば、2000万で投資信託を買って、その販売手数料が2%だとすると、買った時点で40万なくなりますから。こういうものを買うと、それ以前の優遇されていた金利分なんて、すぐにとんでしまいます。
とりあえず満期になった資金は普通預金に動かして、あとはインターネットバンキングの手続きをしておいて、自宅からネットで別の金融機関に入金すればいいです。
自分の資金ですから、それをどこにどう移すかは自分の判断です。一々、金融機関にあれこれ指示される必要も意味もありません。
私の場合は3ヶ月定期で3回転(3つの金融機関を利用)させましたが、4回転も可能でしょう。
別にこれは違法でも反則でもなんでもないです。
ただ、これは金融機関の窓口にとりあえずは出向かないといけません。設定時だけでなく、解約時も店頭まで行かないといけないことが多いでしょう。しかし、リスクの低い運用で、それなりの優遇された金利を受け取るためと考えれば、その程度の手間は惜しまない方がいいと思います。
注意が必要なのは、設定時にさらに定期預金金利が高く設定されている、投資信託とセットになっているような運用プランです。これは入り口のところで優遇金利分以上にコストが高くなってしまうこともありますし、当初のところで相当額をリスクの高い運用にさらしてしまうことにもなります。安定運用を心がけるのであれば、こうしたセットプランではなく、単純な退職金定期を選択すべきでしょう。
また、金利もですが、金融機関によって退職金定期の商品内容は異なっている場合があります。
具体的には、退職金定期に預け入れることができる額に違いがあったりします。実際に退職金を受け取った金額までとして、その証明書類を求められる場合が多いと思いますが、金融機関によってはこれにさらに資金を追加して退職金定期として運用できる場合もあります。
このあたりは事前に確認しておく必要があります。
まとまった金額が入ったからといって、いきなり多くの額でハイリスクな運用に踏み込むことはおすすめできません。
それは退職金定期で運用している間に勉強すればいいと思います。あるいは、すぐにということなら、少額で株式を買うなどのことをしてみたらいいと思います。
大切な資金をいきなり減らしたりすることがないよう、退職金の運用は、まずは安全・確実・有利なところからスタートしましょう。
うーん、なんか日経の「マネー」面の記事みたいになった・・・。