団子屋でAが突然泣き出した。
しかも、エチュードの出演者、待ち人は、
仲間のKだと言う…。
「え?K…?」
そ…そうなんだ…、Kとお付き合いしてたってこと…なのか…。
突然の交際宣言に、これ以上聞くべきか、さらりと聞き流すべきか迷った…。
まるで芸能リポーターのように、そこら辺のところを聞いてもいいものなのか…?
『食い付くつとろはソコじゃない!』と言われそうだし…。
「待ち人は、先輩の◯◯さんかと思っちゃった…」
「待ち人は◯◯さんじゃないけど、◯◯さんも関係あるよ。」
…???
頭の中に『?』が踊った。
Aは、私にすすめたお茶を飲むと、ゆっくり話しはじめた。
あ、そうそう!事の真相に入る前に、突然浮上したKとは、どんな人なのか…。
確かに、Kは、仲間うちでも目立つ存在でした。
若いのに外車を乗り回し…高級ブランドに身を包み、裕福そうな出で立ちでした。
…かと言って、仕事は何なのか、誰も知らず…、近寄りがたく、仲間とつるむこともせず、『謎』そのもの。
どこかの社長なのか、ボンボンなのか…と、噂されてましたが、まぁまぁのイケメンで、モテるのは確かでした。
そんな彼とAが…。
まぁ、お似合い…といえばお似合い…。
どうして二人は付き合うようになったのか…までは聞けませんでしたが、Kは、Aの所属する事務所にいる人なので、あまり驚く展開ではありませんてした。
AはKと付き合うようになって数ヶ月…、ある日、Kの外車の助手席に先輩◯◯さんの姿を見た。
まぁ、何かしらの事情があって、乗せてあげているだけだろう…と、あまり心配していなかった。
何と言っても、◯◯さんは、Kより、ずっと年上だったし、◯◯さんはある程度世間に知られた人だし、Kと"何か"があるとは想像できなかった。
…でも、それは、Aの希望だっただけで、現実はそうでは無かったようだ…。