あの頃(舞台)16

2020-05-01 06:39:57 | 日記
少しの休憩のあと、

稽古場に戻った…。

何も解決してないけど、ベンチに横になって、深呼吸してきたせいか、なんとなく気持ちが軽くなった気がした。

「どう?大丈夫?」

「出来る?」

私が煮詰まっているのを察した仲間が、声を掛けてくれる。

ありがたい。

Uは何も言わず、笑顔でうなづく。

さぁ、稽古再開❗

乱闘シーンのスタートラインに立つ。

気持ちは切り替えたけど…、正直、うまく行く気がしない…。

GO‼

バタバタ❗

ドン‼

Uの髪の毛をむんずと掴まなければならないのに、掴みそこねた…。

緊張してるな~私💦💦

「ごめん、もう一度❗」

再度、スタートラインに。

GO‼

バタバタ‼️

ドン‼

今度はうまく髪の毛も掴んだけど、振り回す力を加減してしまう。

「ごめん💦なんか焦っちゃって…」

「いいよ、いいよ

「バタバタ、音ばかりで、行動が伴わないね」

「音って、大事だよね❗音だけでも凄みを増せば、勢い付きそうだけどね。音楽とかかかってなくて良かったよ。せっかくの迫力ある音が聞こえなくなるしね」

『音楽とかかかったら、私とUは、社交ダンスみたいになっちゃうよ(笑)』

自分の迫力の無さを自虐しようとして、やめた。

社交ダンス…の自虐のあと、

ドンドン❗バタバタ~❗

何度も聞いている足音がリズミカルに聞こえてきた。

音だけ聞くとダンスのようだ…。


(すみません、本当にダンスをしている方からすると、『音なんて立てないよ❗』と叱られそうですね)


ダンス…、そうか、ダンスのように考えてみようかな?


3歩踏み出して、ターン(振り回す)


2歩スライドして(引きずって)


ターン(振り回す)


そうです。よ~く考えたらダンスみたいな『型』というかリズムが必要だと思いました。


加害者側も被害者側も、このリズムを把握出来ていれば、振り回される方も『次の手』がわかるから覚悟(?)が出来るので、それに対応する身の振り方も出来る。


まぁ、ちゃんとアクションを勉強していればこんな事簡単なんでしょうけど、そのアクションを付けてくれる人が、その時はおらず、自分たちで付けたので大変だったワケです。しかも、ちゃんとした喧嘩シーンは初めてだったので…。

そこで。。。
Uと綿密な打ち合わせをしました。

ダンスのリズムのようなタイミングを体に覚えさせて。

ターン、スライド、ターン❗
何度も何度も、自主レッスンをしました。