あの頃(苦悩)2

2020-05-18 07:21:20 | 日記
団子屋さんで、みたらし団子を頬張っていると…、やたらと鼻水をすする音…。

振り返ると、Aでした。

…Aは、泣いていました。

Aに背を向けていた私は、このまま知らないふりをしよう…と、ずっと固まっていました。
きっとAは、私なんかに弱味を見せたくないハズ。

「あのさ…!」

え?気づいていた?

「風邪引いちゃってさ!」

「風邪?大丈夫?」

絶対風邪なんかじゃない…。

たぶん、私に気付いて、泣いたのをごまかしたんだと思う…。

だけど、その日から時々団子屋でAを見掛けるようになった。

苦手なAに会いたくないなら、
団子屋に寄らない…という手もあったけど、分かりやすく団子屋を避けるのも大人げない…と思った。

時々、団子屋でAを見つけたし、一緒のテーブルに着いたりしたが、今一つ距離は縮まらないまま…。

「○○さんから連絡もらって、会いに行ったの」

「○○さん?」

○○さんとは、少し前まで露出の多かった女優さんだ。(露出とは、肌を見せるという意味では無いです💦)

Aは、その女優さんの後輩。(事務所の…だと思います)

そういえば、可愛がってもらってる…みたいな話しを、最初の頃に聞いた記憶がある。


「買い物に付き合った」

「へぇ~❗楽しそう❗」

「まさか…。私は荷物持ちだから。」

急に表情が暗くなった。