EM偏執狂?

 郷秋<Gauche>の手元にNikon EMが3台ある。専用モータードライブMD-E(モータードライブと言うよりは「ワインダー」だな)も2台。MD-Eは2台とも完動品だが、EMは正常な撮影が出来る(と思われる、なぜ「思われる」かと言えば、まだフィルムを入れたことがないからだ)のは今年3月に入手した1台のみ。20年以上所有している1台は義父の形見の品(存命中に譲り受けた)なのだが、3年ほど前に露出計が動かなくなり同時にAE撮影が出来なくなった。

 もう1台は部品取りにと思ってYahoo!のオークションで入手したジャンク品。ジャンク品故に廉価で入手出来たが、届いたEMはモルトが痛んでいたけれど露出計稼動の掘り出しもので、おまけに純正のセミハードケースまで付いていた。そんな形見のEMと、部品取り用にと入手したEM、結局2台を修理に出した。

 EMはもう30年近くも前のカメラだから中古にしても程度の良いものは少なくなっている。電気系故障のカメラはニコンでの修理サービスは受けられず、露出計がだめになると捨てるしかないところなのだが、多くはないけれど、街の修理専門店ではまだまだ修理可能なのである。郷秋<Gauche>は世田谷区にある東京カメラサービスという修理専門店に相談し修理をお願いしてきた。

 EMは「リトルニコン」のチャッチコピーと共に1980年に登場した小型軽量のAE(自動露出制御)カメラで女性をメインターゲットにした、当時のニコン製品としては画期的な製品。ニコンとしては外皮にプラスチックを初めて採用したカメラでもある。キャッチコピーの「リトル」はもちろん「ビッグニコン」、当時のフラッグシップであったF3の弟分の意味である。現代のニコンDSLRで言えば、D200とD40(もしくはD40x)の関係だな。

 郷秋<Gauche>がどうしてこれほどまでにEMに惹かれるのかといえば、それはなんと言ってもジウジアーロがデザインしたそのスタイルである。F3と、おそらくは同時にデザインされたものと思うのだが、そのデザイン的出来具合はF3よりもEMの方が上ではないかと思うのだが、これはやはりEM偏執狂故ということだろうか。

今日の1枚は、3台の初代リトルニコン、Nikon EM。
初代リトルニコンと二代目リトルニコンのツーショットはこちら
コメント ( 4 ) | Trackback (  )