失礼ながら、北海道ですし詰め列車?

 まずはこちらの記事をご覧いただきたい。
 要約すると、こういうことだ。5月9日、北海道の深川と増毛(いい名前だ。記念切符を発売したら絶対に売れるぞ!)を結ぶJR留萌本線の秩父別駅で深川行きに列車に乗車しようとした深川市内の高校に通う26人が、車内が込み合っていたために乗り切れずにホームに取り残されたという記事である。その原因は入り口付近にいた別の高校生が車両奥に詰めなかったのが原因とみられている。

 乗りたかった電車が満員で乗る事が出来ずに次の電車に乗らざるを得なかったということは、首都圏のJR・私鉄の朝のラッシュ時には別に珍しいことではないが、9日の「事件」は北海道で起きたからこそ「事件」でありニュース価値があったということだな。

 この「事件」の肝は、JR北海道がタクシーを手配し26人を深川まで送り届け、そのタクシー代約2万円をJRが負担したということだな。首都圏のJRでは絶対に有り得ない素晴らしいサービスである。

 とは言え、サービスせざるを得ない事情もあるんだな。なにせ1時間に1本しか列車が運行されていないのである(秩父別駅上りの時刻表はこちら)。この列車に乗れないとなると高校生は1時間20分の遅刻になってしまうんだな。

 先に紹介したのは毎日新聞配信の記事であるが、毎日新聞はたいしたものだ。「事件」の原因が果たして高校生のマナーの悪さであるのか、記者が同列車に乗車して検証しているのである。検証の結果の記事がこちらこれ。深川東高校の川真田政夫教頭は「マナー違反が原因だと一方的に責められ、生徒は傷ついている」と憤っているのだそうである。

 郷秋<Gauche>は高校時代に2時間に1本しか列車がなかった磐越東線を使って通学していたが、列車に乗れないなどということはもちろん無かった。今はもう博物館にでも行かないと見られないであろう、チョコレート色でオープンデッキの客車4、5両をDD51というディーゼル機関車が引っ張る列車であったが、いつもガラガラであったからであるが、それでも客室内には入らずに、いつもオープンのデッキから身を乗り出して遊んでいられた、まったく古きよき時代であったな。

今日の1枚は、今が盛りの躑躅(つつじ)。
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