ニコンに失礼じゃないの?

 仕事帰りに、久し振りに書店に寄ってみた。新書のコーナーをささっと眺めたけれど、郷秋<Gauche>の気を引くものがなかったし、郷秋<Gauche>に読んで欲しいと気を送る本もなかったのですぐに店を出ようかと思ったのだが、その前にちょっとだけと思いカメラ雑誌のコーナーに立ち寄った。ちょうど各誌発売直後で平積みになっていたのだが、そんな中である月刊誌の表紙に目が止った。

 5秒経ったらどんな顔だったのか思い出せなくなってしまいそうなモデルが微笑む表紙に、ピンクのゴシックでデカデカと「ニコンは キヤノンを 超えた、か?」。

 おいおい、それはNikon(ニコン)に対して失礼だろう。だってそうだろう。「ニコンは キヤノンを 超えた、か?」と云うフレーズは、どう読んでも、何度読み返してみても、「これまではニコンはキヤノンの下だったけれど」と云う前提で書かれている。ニコンはキヤノンの下なのか? ニコンはキヤノンに勝るとも劣らない、100歩譲ったとしても、同格のカメラメーカーである。それを「ニコンは キヤノンを 超えた、か?」って、「月刊カメラマン」の出版元はニコンから少なくとも抗議を受ける、場合によっては訴訟沙汰になるかもしれないことも覚悟で付けたタイトルなんだろうな。そう云う覚悟がなかったら、とても書けないぞ、こんなタイトル。

 いや、ニコンはそんなケチな会社じゃないから、素知らぬ振りをしているだろうか。組織としてはそうであっても、愛社精神旺盛な社員が「こんな失礼な雑誌を店頭に並べておくわけにはいかない」とばかり、残らず買い取って古紙回収に出している可能性もあるな。郷秋<Gauche>がニコンの社員だったら、そうしているかも知れないぞ(^^;


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、いま、紫陽花(ハイドランジャー)と呼ばれているものの原種と云われる「山紫陽花」。装飾花の花弁が4枚のものと3枚のものとがあるのにお気づきだろうか。

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