今どきフィルム方式カメラが!

 カメラと言えばデジタル方式が主流の今どき、もっと言えばライカでさえもデジタルになってしまう今、富士フィルムからフィルムを使うカメラの新製品が登場した。ちょっとビックリ。いや大いにビックリ。って、富士フィルムは「数少ない総合写真用感材メーカーとして、フィルム写真の良さや楽しさを伝えていくことは当社の義務と考えております」と、実に志の高い会社だからな、自身の発言には見える形での責任を取る。立派である。でも8,000台の限定というのはどうだろう。

 前振りが長くなったけれど、KLASSE Wがそれ(「クラッセ」と読む)。「一眼レフに匹敵する描写性能を持った28mm F2.8のフジノンレンズ搭載! 」なんだと。で、12月1日発売。yodobashi.comによれば税込み84,800円で10%ポイント還元だから実質76,320円。ボディーだけだけどBESSA R2Aが同54,180円で買えるからちょっと高いかな。

 今どきフィルム方式カメラの新製品登場にも驚くけれどKLASSE Wの仕様がちょっと、すごい。オートフォーカスでAE電子式プログラムシャッター(プログラムAE、絞り優先AE)、フィルムはオートローディングで自動巻き上げ&自動巻き戻し。

 このスペックを見ると、流行のコンパクトタイプのデジタルカメラと変わりないんじゃないか。レンズを通過した被写体の像が撮像体で電気信号に変換されメモリカードにデータとして記録されるか、フィルム上に化学的に固定されるのかの違いだけのような気がしてくる。富士フィルムとしては、その違いこそが大切なのだと言いたいのだろうな。

 見るからに操作性の高そうな露出補正レバーは実にツボを押さえた親切な設計だ。サイトに掲載されている正面からの写真からでは絞り調整や手動のピント合わせをどこでするのかわからないけれど、露出補正レバー同様、よく考えられているのだと思う。KLASSE Wは、きっと悪くないカメラだ。

 予約だけで8,000台はハケてしまうんじゃないかと思うけれど、どうだろか。KLASSE Wを買いそびれた方のためには38mm F2.8レンズを搭載した「KLASSE S」を来春の発売に向けて開発中だという。すぐにでも欲しいか、38mmレンズを待つか、悩む人も多いんだろうな。
 
 郷秋<Gauche>はってか?これが欲しいっす。
 

 今日の1枚は、秋明菊(しゅうめいぎく)。名前には「菊」と付きますが、キンポウゲ科ですから正しくは「菊」ではないことになりますね
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