いつのころからか方向音痴に気付いた。
行は良い。
行ければ帰りもいいはず。
ところが、そうではない。
初めてのところは、準備をするから問題なく行けるらしいと悟った。
なぜ、帰りは駄目か。
右左をしっかりと記憶しいるのもかかわらずである。
ふと、気づいた。行で右なら、帰りは左になるはず。迷うのは当然である。
ただ、幸いなことに、通りすがりの人に道を尋ねることには抵抗感がなかったので
何とかなった。
私にとっては、前(上)、下(後ろ)、右、左が基準だった。
まずいとわかった。
とうやら東西南北が基準らしい。
自分自身が磁石になったと考えればいい。
それ以来、方向音痴を克服しつつある。
ということで、逆方向で初めて住宅地の中を歩くことにした。
緩やかなカーブの真っすぐな道との認識だった。
お屋敷まちのはずなのに・・
右側の長い無骨なコンクリート壁が続いている。おかしい。
迷ったことに気付いた。
家に帰ってパソコンで地図を調べた。
最初のT字路で左に曲がったらしい。真っ直ぐ道なのにどうしたのだろうか?
何となく、四ツ辻のいくつかある道と認識していた。
だからT字路で、真っすぐ、すなわち、真ん中を選択したらしい。
道路幅が同じなので、間違ったのであろうと思う。
理由が分かった。
近いうちに挑戦する。
今度は絶対間違わない(自信がある)。
こんな風に、つまらない?ことに挑戦できるのも、時間にゆとりがあるからだ。
高齢者の特権である。
方向音痴、気にしない。
地図をしっかりと頭に入れ、東西南北の方向感覚を研ぎ澄ますことだ。
方法もわかっている。
頭の体操のいい機会である。
常に前向きに、それさえ忘れなければ、気にすることは何もない。
強がり?
それもいい。