引き続きトルコ旅行です。
いよいよトルコ旅行のハイライトです。
パムッカレ、カッパドキアは自然のなせる神業です。
パムッカレは石灰のつくる自然です。
段々と連なる石灰棚の屋外温泉は身体の芯から温まります。
底には石灰の泥が溜まっています。
これをお顔に塗れば即席泥パックです。
その傍でベリーダンスを楽しみました。
カッパドキアは溶岩や火山灰が長い年月の間浸食されて
できた奇岩群が素晴らしいです。こういう風景を
みると自然の力に畏敬の念を抱きます。
特に、数十もの気球が奇岩群を背景にゆったりと浮かんでいる
様はこの世のものとは思えない幻想的な感じです。
こういう中での巨大な地下都市カイマクル、これは人間の
作ったものですが、これも現代の豊かな環境に慣れた人間には
信じがたいものです。
8階建の巣窟群です。
15000人が生活出来たと言うほど大規模な巣窟の生活空間
です。
トイレ、台所、居間、寝室、入り組んだ通路などが無数にあります。
こういう真っ暗の空間での生活など想像もつきません。
イスラム教徒の迫害から逃れてキリスト教徒が隠れ住んだというのです。
でも、よく考えれば人類は雨風の自然の脅威から身を守るために
最初に作ったのは洞窟です。
ですから、まずは、小さい洞窟から、地形を利用して、奥へ奥へ
下へ下へと拡張し、ついには、一万人以上の人の居住空間と
なっても不思議ではないのかもしれません。
いかに過酷な条件のもとで生きられるのか、人間の持つ底力、
生命の力の巨大さに立ちすくんでしまいました。
次はヒッタイトです。
紀元前2000年から1200年にかけて生まれた帝国です。
はじめて鉄器を使った民族です。これを兵器として使い、これまた
はじめて戦車を作った民族ですから、戦闘に勝つのは当たり前です。
エジプトとも戦いをしたようです。
あの有名なラムネス2世とは戦いの決着がつかず、これまた初めての
平和条約を締結したということです。
記載した粘土板が残っているのでわかるということです。
今から3000年、4000年も昔のものが残っていることに驚きです。
(ただし現物は博物館です)
神殿の大きな岩の彫られて彫刻群には感動です。
強大な帝国を作ったヒッタイトもその後は消滅したのですが、
当時の壮大な歴史の一こまに思いを致しました。
トルコはアラブの世界から少し外れていますが、
現在のアラブの嵐ははるか紀元の昔から起こっていたことの
流れの中にあるように思います。
こういう長い長い歴史を背負った世界を平和にというのは
なかなか一筋縄では達成できるものでないことを痛感します。