私は、おせっかいおばさんです。
何か困ったことが起こっている場合には、勝手に解決役を
引き受けてしまいます。
子供がいたずらしたり、悪いことをしていると注意をしてしまいます。
これは仕事も同じで、ついつい余計な事をしてしてしまいます。
ですから、他の弁護士なら到底できないような良い結果を引き出す
ことができたりします。
いずれにしても、お節介というのは本人にとってもいい結果を
もたらします(でも時には、悪意のある人からはとんでもない
言いがかりを受けたりする危険もありますが)。
さて、今度の旅の現地ガイドさん、日本語も流暢で、美人でした。
みんな満足でした。
彼女が、秋の多忙なときには、1か月に5つも6つもツアーを頼まれるの
などと聞いて、休む暇がありませんね、などと雑談しました。
(これは個人的な会話です)
最後の日は、空港での手続き等に長時間をつかいますが、
ピンチヒッターでした。
ほとんど理解できない日本語しか話せないガイドでした。
外国で品物を買った場合の免税手続きについては、
購入時に税を控除する国、後でリファンドするなどいろいろです。
トルコは、購入時に控除してくれますが、出国のときに
書類と品物を示して手続きする仕組みです。
そしてツアーに組み込まれたお店で買ったものについては
お店の人が空港に来て手続きを手伝ってくれるということでした。
ところが、現地ガイドさんの日本語を聞いてもさっぱりわかりません。
お店の人は英語を話しません。
添乗員さんは航空会社のカウンターで搭乗手続きに忙しくしています。
そこでやむなく私の出番です。
該当者を集め、旅券を集め、検査場所に誘導しました。
(私も当事者ですから、ついでということもあります)
品物を持って部屋に入りました。部屋の入れるということ自体、あまりないことです。
その後は、横でチャックをするだけにしましたが・・・
見ていると、税関の係員は一人しかおらず、忙しくしています。
(個人的に買い物した人については、もう少し厳格な検査のようです)
お店の人は当然のように、係員の了解を得ずに備え付けのスタンプを使って、
書類にどしどしスタンプを押していきます。
品物のチェックなど一切なしです。
あっという間に終了です。
つまり、お店の人にすべてを任しているというわけです。
お店の店員は税関職員の補助者であり、補助者にすべてをまかせて
いるというわけです。
ですからめくら判ではないわけです。
何か問題があれば、すべてお店の責任というわけです。
確かに、こういうやり方の場合は、そうなります。
ここまで、まかせっきりにするなど、日本人には想像もつきませんが、
国にとっては、税金について不正がなければいいわけですし、、
お店にとってはできるだけ多くかってもらえばいいわけですから
顧客の時間を節約する(買い物増につながる)
こういうやり方は極めて効率的というわけです。
私の限られた海外旅行の買い物経験ですが、こういうのは初めてでした。
そもそもトルコはアジアとヨーロッパに跨る国です。
イスラムの国(95%がイスラム教徒)でありながら、世俗主義を採用し、
国の基本的なところはヨーロッパ式です。
これはトルコが共和国になったときの初代大統領のアタテュルク氏の近代化政策
(ラテンアルファベットの採用、太陽暦の採用、一夫一妻制、日曜日の休日
指定、婦人参政権、姓の取得、政教分離としてトルコ帽の禁止)の実行
によるものですが、
これがうまくいっているということ自体、トルコ民族にそれを受け入れる
土壌があったということにほかなりません。
今、トルコはEU加盟を表明していますが、中近東の中で、複雑な
成り立ちの国でありながら、西欧式民主主義が定着しているのも、
トルコ民族の実際的・現実的な物の考え方にあるのかもしれません。
トルコが魅力的なのも頷けます。