今クールで一番面白いな、カルテット。
前回「脚本のアラが」などと偉そうなことを書いたが、このドラマは面白い。
相変わらず「何でやねん!」って脚本突っ込みたくなる時はあるのだが、そこはドラマだ。フィクションだ。大げさな演出も、わかりやすく設定してるんだと大目に見よう(なぜ上から目線?)
何が良いとあえて言えば、音楽の使い方がうまいのだ。
四人で軽井沢の別荘で共同生活を始めたカルテット。
松たか子は本当に旦那さんを殺したのか?この人、感情の幅が極端で面白い。
松田龍平は学生時代、バイトで宇宙人みたいな格好してた時に初めて松たか子を見た。そのときからから抱き続けてきた強烈な片思い。運命の出会いを演出したことを、普通のドラマなら最終回まで引っ張るのに、あっさりと打ち明ける。そして玉砕。
その際の松たか子の激昂ぶりがまたいい。普段小声で喋るのに、感情が高まった時は大声。(ただしバイオリニストが手を机に叩きつけて怒ることは絶対ないと思うんだけどね、そのへんどうなの脚本家さん)
松田龍平はさらに、カラオケ友達の同僚・菊池亜希子から結婚すると告白される。
一緒にいても恋愛感情は表に出さず、一夜を共にしても最後の一線を超えない友達。気兼ねない異性の友達といえば理想だが、言い方を悪くすればずるい関係とも言える。
菊池亜希子は34歳。結婚を焦っても、考えてもおかしくない年齢だ。
結婚を決めた彼女から「私の結婚式でカルテットで演奏してもらいたい」と言われ動揺する松田龍平。
最後のカラオケで酔っ払い、菊池の部屋に行き最後の一線を酔った勢いで超える二人。
今更逃がしそうになった魚を追いかけても無駄だぞ!と画面に言ってしまったよ。
朝になり二人で寒いベランダでラーメンをすする。
「結婚しよう」という龍平に菊池は
「まぁ、私もズルいし、別府くん(松田龍平)もズルい。でも、寒い朝、ベランダでサッポロ一番を食べたら美味しかった。それが私とキミのクライマックスでいいんじゃない?」
菊池よ、見事だ。
女は強い。最後の思い出さえ、一瞬で過去にできる。
このドラマがすごいなぁと思ったのはこの後。
約束通り結婚式で演奏するカルテット。
アヴェマリアの旋律が哀しい。複雑な想いで弾き、式を見つめる龍平。
そして退場時、バイオリン1st.の松田たか子は龍平に楽譜を渡す。そして黙々とアヴェマリア弾く龍平、退場する菊池。
違和感なく旋律が変わる。SPEEDのWHITE LOVE。
二人でカラオケで一緒によく歌った曲だ。
一瞬立ち止まる菊池、振り返ることはせずに口角を少し上げまた歩き出す。
これだけで、二人の感情が痛いほどよくわかる演出。
「ありがとう」『わかってるわよ』「ごめんね」『こちらこそありがとう』「さようなら」『さよなら』
これだけでもいいシーンなのに、このあとカルテット四人でカラオケ熱唱してる。
曲はX-Japanの【紅】。
WHITE LOVEを忘れるためのRED?
仲間の友情が痛いほど嬉しい。歌詞も意味深だ。狙って使ったのなら脚本家や演出家の凄さにびっくりする。
「果てしない あの雲の彼方へ 私をつれていって その手を 離さないでね」(SPEED-White Love)
「お前は走り出す 何かに追われるよう 俺が見えないのか すぐそばにいるのに 紅に染まったこの俺を 慰める奴はもういない もう二度と届かない この思い」(X JAPAN-紅)
しかも全員Xポーズは決めるわ、YOSHIKIのコルセットを真似してるわ。細かい演出が憎い。(ちなみにコルセットは、ポテトの皿のポリ製丸皿枠だと思う)
それだけじゃない、アヴェマリアは松たか子を初めて見かけたときに彼女が弾いていた曲だ。かなり凝ってる。
このカルテットはわかる人にだけわかればいいという、挑戦的な作品なのか。
負けないようについていくのが必死だ。
仲間を思いやる気持ちが交錯する。
だけどそれぞれ秘密を持っている。
満島ひかりはこの生活に安らぎを感じはじめ、スパイ行為に辟易し始めてる。第4話では過去が明らかになる。
高橋一生も何か秘密があり、やばい奴に狙われてるようだが、他の三人には打ち明けられていない。第4話で簀巻きにされ階段から落とされそうになってる。
カルテットのキャッチコピーは「嘘つきは、大人のはじまり」だ。
このドラマは本音を言えない、嘘つきの大人のドラマだ。
椎名林檎のテーマ曲といい、このドラマは傑作だ。間違いない。

前回「脚本のアラが」などと偉そうなことを書いたが、このドラマは面白い。
相変わらず「何でやねん!」って脚本突っ込みたくなる時はあるのだが、そこはドラマだ。フィクションだ。大げさな演出も、わかりやすく設定してるんだと大目に見よう(なぜ上から目線?)
何が良いとあえて言えば、音楽の使い方がうまいのだ。
四人で軽井沢の別荘で共同生活を始めたカルテット。
松たか子は本当に旦那さんを殺したのか?この人、感情の幅が極端で面白い。
松田龍平は学生時代、バイトで宇宙人みたいな格好してた時に初めて松たか子を見た。そのときからから抱き続けてきた強烈な片思い。運命の出会いを演出したことを、普通のドラマなら最終回まで引っ張るのに、あっさりと打ち明ける。そして玉砕。
その際の松たか子の激昂ぶりがまたいい。普段小声で喋るのに、感情が高まった時は大声。(ただしバイオリニストが手を机に叩きつけて怒ることは絶対ないと思うんだけどね、そのへんどうなの脚本家さん)
松田龍平はさらに、カラオケ友達の同僚・菊池亜希子から結婚すると告白される。
一緒にいても恋愛感情は表に出さず、一夜を共にしても最後の一線を超えない友達。気兼ねない異性の友達といえば理想だが、言い方を悪くすればずるい関係とも言える。
菊池亜希子は34歳。結婚を焦っても、考えてもおかしくない年齢だ。
結婚を決めた彼女から「私の結婚式でカルテットで演奏してもらいたい」と言われ動揺する松田龍平。
最後のカラオケで酔っ払い、菊池の部屋に行き最後の一線を酔った勢いで超える二人。
今更逃がしそうになった魚を追いかけても無駄だぞ!と画面に言ってしまったよ。
朝になり二人で寒いベランダでラーメンをすする。
「結婚しよう」という龍平に菊池は
「まぁ、私もズルいし、別府くん(松田龍平)もズルい。でも、寒い朝、ベランダでサッポロ一番を食べたら美味しかった。それが私とキミのクライマックスでいいんじゃない?」
菊池よ、見事だ。
女は強い。最後の思い出さえ、一瞬で過去にできる。
このドラマがすごいなぁと思ったのはこの後。
約束通り結婚式で演奏するカルテット。
アヴェマリアの旋律が哀しい。複雑な想いで弾き、式を見つめる龍平。
そして退場時、バイオリン1st.の松田たか子は龍平に楽譜を渡す。そして黙々とアヴェマリア弾く龍平、退場する菊池。
違和感なく旋律が変わる。SPEEDのWHITE LOVE。
二人でカラオケで一緒によく歌った曲だ。
一瞬立ち止まる菊池、振り返ることはせずに口角を少し上げまた歩き出す。
これだけで、二人の感情が痛いほどよくわかる演出。
「ありがとう」『わかってるわよ』「ごめんね」『こちらこそありがとう』「さようなら」『さよなら』
これだけでもいいシーンなのに、このあとカルテット四人でカラオケ熱唱してる。
曲はX-Japanの【紅】。
WHITE LOVEを忘れるためのRED?
仲間の友情が痛いほど嬉しい。歌詞も意味深だ。狙って使ったのなら脚本家や演出家の凄さにびっくりする。
「果てしない あの雲の彼方へ 私をつれていって その手を 離さないでね」(SPEED-White Love)
「お前は走り出す 何かに追われるよう 俺が見えないのか すぐそばにいるのに 紅に染まったこの俺を 慰める奴はもういない もう二度と届かない この思い」(X JAPAN-紅)
しかも全員Xポーズは決めるわ、YOSHIKIのコルセットを真似してるわ。細かい演出が憎い。(ちなみにコルセットは、ポテトの皿のポリ製丸皿枠だと思う)
それだけじゃない、アヴェマリアは松たか子を初めて見かけたときに彼女が弾いていた曲だ。かなり凝ってる。
このカルテットはわかる人にだけわかればいいという、挑戦的な作品なのか。
負けないようについていくのが必死だ。
仲間を思いやる気持ちが交錯する。
だけどそれぞれ秘密を持っている。
満島ひかりはこの生活に安らぎを感じはじめ、スパイ行為に辟易し始めてる。第4話では過去が明らかになる。
高橋一生も何か秘密があり、やばい奴に狙われてるようだが、他の三人には打ち明けられていない。第4話で簀巻きにされ階段から落とされそうになってる。
カルテットのキャッチコピーは「嘘つきは、大人のはじまり」だ。
このドラマは本音を言えない、嘘つきの大人のドラマだ。
椎名林檎のテーマ曲といい、このドラマは傑作だ。間違いない。
