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先週の金曜日、10日間の連休明けの週の最後の仕事日の夜、
ダウン症の彼は、教室に来てすぐ、部屋の隅にうずくまった。
遅れて来た彼女は、彼が泣いているのに気づいた。
彼女は、彼に何が起きたか、聞き出そうとした。
誰にでも辛いことがあるのだよ、と慰めた。
ひとりで悲しむのじゃなく、みんなに相談するのだよ、と言った。
相談するひとがいっぱいいる、親がいる、先生がいる。
彼女は、彼の身ぶり手ぶりから、作業所で首を絞められたことを理解した。
ダウン症の彼は、明瞭に話すことができない。
彼女も、ことし、特別支援学校を卒業し、作業所に通っている。
彼女も、昔、中学のとき、いじめられたから、いじめられたことがわかる、と言う。
昔、彼女は、話さない、おとなしい子であった。
言葉数の少ない私をつかまえて「先生も人見知りするんだね」と言った。
彼女が家に帰りたくないと言うので、送って行ったこともあった。
いつのまにか、体だけでなく、こころも強く育っていた。
私は彼女の成長がうれしい。
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