荒川さんの『金メダルへの道』再放送が11月29日深夜にNHKであります。
先日のGFシリーズフランス大会では、FSで、浅田真央選手がショパン『幻想即興曲』
キミー・マイスナー選手が『トゥーランドット』
をそれぞれ披露しており、
どうしても、トリノ・オリンピックの荒川さんの演技を想いだしてしまいました。
キミー選手は、荒川さんのトリノでのFSを観て感動し、荒川さんに敬意を表し
この曲を選んだと言います。
ショパン『幻想即興曲』は、真央選手はもとより、中野選手もSPでこの曲を選んでいます。
トリノで荒川さんはオリンピックに当たり事前合宿が1月に行われたとき
FSを『トゥーランドット』に急きょ変更しました。
トリノの地(会場の雰囲気)ではFSは『トゥーランドット』の方がしっくりしていると思ったからです。
そのためモロゾフコーチは、演技構成を変えずに、曲編成をして
FSを当初予定していたショパン『幻想即興曲』から、『トゥーランドット』に
変更します。
オリンピック開会式では、今は亡きパバロッティ氏が「だれも寝てはならぬ」を歌い、荒川さんはそれに運命的なものを感じたとテレビでも語っていました。
安藤美姫選手が今季のFSで『カルメン』を演じていますが、
荒川さんも最初は『カルメン』をやりたかったそうです。
荒川さんのコーチをしていたタラソワ女史が、
「あなたにはカルメンは似合わない。あなたにはトゥーランドットが1番あっている。」
とさとし、荒川さんはそれに従ったそうです。
オリンピックにあたって、荒川さんの意思でコーチをタラソワ女史からモロゾフ氏に
替えます。
実際に氷の上で手本を示して指導してくれるモロゾフ氏のほうが、
荒川さん自身のためによいと思ったからです。
荒川さんは、タラソワコーチに表現方法を学び、モロゾフコーチにさらに
ステップなどこまかく直に教わります。
新採点方式に対応する厳しい練習をしながら、
身についた美しい表現力も決して失わず、
「イナバウアー」を演技の中に取り入れることによって
トリノの観客を魅了し、
審査員の心を惹きつけ
トリノという地で、みごとに金メダリストに輝きます。
荒川さんは、支えてくれたファンの声に耳を傾けます。
「確かに高い技術を磨くことも大事ですが、
それ以上に美しい演技が観たいのです。」
荒川さんは「金メダルが取れたのは、
私をここまで支えてくれた多くの人たちのおかげ。」
と、エキシビジョンでは『ユー・レイズ・ミー・アップ』(あなたがささえてくれたから
私はここまで上って来れた・・)
と感謝の気持ちを込めて演技しました。
大学の時に見たアメリカアイスショーに感動し、自分の活路を見いだして
金メダル獲得後の今は、アイスショーの道を着実に歩み続ける荒川さん。
大会の解説や、取材にも大活躍されていますね。
荒川さんのたどってきた栄光までの道のりが再びテレビで観れます。