浅田真央選手の新コーチがタチアナ・タラソワコーチに決まりましたね。
もう彼女にはこの人しかないと思っていました。
多くの人のブログに記事として書かれているのを興味深く拝見しました。
新プログラムは、SPが、ドビュッシーの「月の光」ということですが、
真央選手には、今度はドビュッシーをやってほしいなという想いが個人的にありましたので
そういう意味では願ったり叶ったりです。
やるとなると彼女のイメージからして「亜麻色の髪の乙女」あたりかなと思っていましたが、
スローテンポの「月の光」に決まりました。
「月の光」の曲はこちらからお聴き下さい。
このピアノ曲「月の光」は幻想的な世界に、多くの愛好者が多い作品です。
この曲は、フランスの詩人ヴェルレーヌの詩に霊感を受けて作られたものだそうです。
この曲が収められたピアノ小品集は「ベルガマスク組曲」です。

月の光 Clair de Lune (Paul Verlaine)
あなたの魂は選り抜きの風景のようだ
魅惑的な身ごなしでリュートを弾き
踊りながらそこを過ぎるとりどりの仮面やベルガモの衣裳
幻想的な仮装のしたで、そこはかとなく悲しげな
恋の勝利やめぐまれた人生を
短調で歌われながらも
おのれの幸福を信じている様子もないその歌は
月の光に溶けてゆく...
梢の鳥たちを夢見させ
大理石の像の間の、ほっそりとした噴水を
うっとりとすすり泣かせる
悲しげで美しい、あの静かな月の光に。

ドビュッシー(1862-1918)はフランスの作曲家です。
幼い時は貧しい家庭に育ちましたが、伯母のもとでピアノの手ほどきを受けたことがきっかけになり、
詩人ヴェルレ-ヌの義母A.フロール・モーテの目にとまりました。
そしてパリ音楽院へ入学し、ローマ大賞を受賞して卒業しました。
ドビュッシーの音楽は<色彩とリズムを持つ時間>が特徴です。
「月の光」も、詩に描かれているように、
“大理石の像の間の、ほっそりとした噴水”
の水が、月の光を浴びてきらきらと輝きながら、静かに溢れて流れていく様子が
感じ取れる曲です。
このスローテンポで幻想的な「月の光」の世界を、
真央選手がどう演じてゆくのか興味深いです。
ドビュッシーは、ショパン以来の独創性を持って、
音楽表現の可能性を広げたとされているので
数々のショパン曲をフィギュアスケートの世界で演じた真央選手が、
ショパンの次にドビュッシーを選考したのもうなずけます。
いつか真央選手演じる、ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」も見てみたい気がします。以前に書いた「牧神の午後への前奏曲」の記事はこちらです。
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