悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

009 押し返し耕し

2005-07-07 06:50:04 | 新古今集

■元歌は貴族の、現代詠は農民の立場から。西欧文法的には希求法(optative)。
歌集番号がこの辺りになると、桜がかなり登場する。間もなく武士道の時代。

【略注】○荒小田(あらおだ)=荒田、荒れた田。のちに新田(あらた、しんでん)。
    ○かへすがへす=「田返し」(たがえし=「耕し」)「繰返し」の掛詞。
    ○源公忠(きんただ)=蔵人(くろうど。醍醐・朱雀両天皇の近侍役人)、弁官(おおと
    もい。太政大臣直属の高級官僚)。父は大蔵卿(大蔵大臣)国紀、祖父は光孝天皇。
【補注】太政大臣(だいじょうだいじん。明治維新下のは「だじょう~」と読み分けるのが慣わ
    し)。当時の読みは①おおいもうちぎみ、②おおきおおいどの、③おおいまつりごとの
    おおまえつぎみ、④おおきおおいもうちぎみ、⑤おおきおとど、などさまざま。置いたり
    置かなかったりの名誉職(則闕=そっけつ=の官)。実権なし(明治草創期にはあり)
    の総理大臣。実権を持つ総理大臣相当職は左大臣。会社の会長と社長か。[広辞苑
    第五版参照]

scaling

2005-07-07 01:59:01 | music

日付が変わって、世の中は七夕。湿度の高い日が続く。今日は梅雨中休みの、晴れにな
りそう。

ピアノを弾くのに、ことしの梅雨は、いつになく重い---そう思っているのは自分だけなの
かも知れないけれど。いまはもっぱら scaling。いつのころからか、勝手にそう呼んでいるが、
ここへ書くので念のために辞書(「ジーニアス」)を引いてみた。和英では
   音階= scale [C][音](musical scale) |play[sing] scales (練習のために)音階を
    奏する[歌う] ・・・
とあって、英和でも「音階練習をする」という動詞形はない。この辞書で見る限り、scaling な
どと言うのは、自分だけらしい。そういえば、いつか歯科医が助手に、スケーリングお願い、
なとと言っていた。他人の口から初めてこの言葉を聞いたときは、同士になったような気が
したものだ。歯の並び方がキーボードを連想させるのか、それとも歯が滑らかになるように
というつもりなのか。

気分次第で弾いているピアノのことだから、あれこれ言う資格はないが、それにしても指先
にねっとりと張り付くようなあの触感は、集中力を妨げること、いちじるしい。鍵盤を専用の
滑面剤で拭く、指先を石鹸でしっかり洗うなど、対策をとっていること、もちろんである。石
鹸をキチン用のものに代えてみたり、ときには漂白剤を薄めて使ってみたりする。それでも
この時期の解決策にはならない。

もうひとつ昔から気になっているのは、爪。Scaling は緩から急へ、急から緩へと変化させ
る。急というのは、私の場合は、五指を1・2・3・4・5またはその逆順で1秒以内で弾くこと。
これが爪のカチカチ音で、じつに耳障り。プロはどういう爪の切り方をしているんだろうか。
これも聞いてみたいものだ。

梅雨時のべとつき感、爪音。自分から聞いたこともないし、聞えてきたこともない。不思議。