悠山人の新古今

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018 咲いて散り散って

2005-07-19 04:35:00 | 新古今集

■奈良・平安期の貴族にとって、仏教はもはや思想の中心。だから「はかなし」「あはれ」
は、彼らにとって、日常語であった。

【略注】○藤原実定(さねさだ)=後徳大寺(ごとくだいじ)左大臣。
【補説】「はかなし」は、空しい(be in vain)、どうしようもない(be unable to do anything)。
    「果なし」「果敢なし」の漢字が(現代では「儚い」が)当てられる。「はか」は元来、
    「計・量」など定量を表す語だったらしい。(現代語の「はかが行く、行かない」「は
    かばかしい」に名残り。)
    「あはれ」はさらに多義。現代語では「惨め・可哀そう」 misery, miserable だが、
    古語ではそういう用法はあまり一般的ではない。ここでは「ああ」 alas, oh の意。
    (旺文社版古語辞典ほか)

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