悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

【資料】Les feuilles mortes

2005-07-25 07:30:00 | literature

【資料用途】短歌写真250 帰り来よ 2006年11月12日
2006-1112-yts250

http://www.paroles.net/chansons/15014.htm
Yves Montand    

Les feuilles mortes
   
Paroles: Jacques Prevert. Musique: Joseph Kosma
autres interpretes: Mouloudji, Fernand Gignac

Oh ! je voudrais tant que tu te souviennes
Des jours heureux ou nous etions amis.
En ce temps-la la vie etait plus belle,
Et le soleil plus brulant qu'aujourd'hui.
Les feuilles mortes se ramassent a la pelle.
Tu vois, je n'ai pas oublie...
Les feuilles mortes se ramassent a la pelle,
Les souvenirs et les regrets aussi
Et le vent du nord les emporte
Dans la nuit froide de l'oubli.
Tu vois, je n'ai pas oublie
La chanson que tu me chantais.

{Refrain:}
C'est une chanson qui nous ressemble.
Toi, tu m'aimais et je t'aimais
Et nous vivions tous deux ensemble,
Toi qui m'aimais, moi qui t'aimais.
Mais la vie separe ceux qui s'aiment,
Tout doucement, sans faire de bruit
Et la mer efface sur le sable
Les pas des amants desunis.

Les feuilles mortes se ramassent a la pelle,
Les souvenirs et les regrets aussi
Mais mon amour silencieux et fidele
Sourit toujours et remercie la vie.
Je t'aimais tant, tu etais si jolie.
Comment veux-tu que je t'oublie ?
En ce temps-la, la vie etait plus belle
Et le soleil plus brulant qu'aujourd'hui.
Tu etais ma plus douce amie
Mais je n'ai que faire des regrets
Et la chanson que tu chantais,
Toujours, toujours je l'entendrai !

{Refrain}

Nota:
Dans la version par Mouloudji, la 2eme strophe du refrain est :
"Moi, je t'aimais, toi tu m'aimais"


【資料】Les feuilles mortes - Remy de Gourmont

2005-07-25 07:20:00 | literature

Les feuilles mortes
     Remy de Gourmont

Simone, allons au bois; les feuilles sont tombées;
Elles recouvrent la mousse, les pierres et les sentiers.

Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes?

Elles ont des couleurs si douces, des tons si graves,
Elles sont sur la terre de si frêles épaves!

Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes?

Elles ont l'air si dolent à l'heure du crépuscule,
Elles crient si tendrement, quand le vent les bouscule!

Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes?

Quand le pied les écrase, elles pleurent comme des âmes,
Elles font un bruit d'ailes ou de robes de femme:

Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes?

Viens: nous serons un jour de pauvres feuilles mortes,
Viens: déjà la nuit tombe et le vent nous emporte.

Simone, aimes-tu le bruit des pas sur les feuilles mortes?


http://home.megapass.co.kr/~poembox/temps/simone.htm


023 夏草が結べる

2005-07-25 05:05:00 | 新古今集


■当時の旅は、ほとんどの場合、徒歩によるだけであり、命がけの行為でもあった。だか
ら草の生い茂る道は、普通の風景だった。いま、旅行は趣味に数えられる時代。

【略注】○たまぼこの=~ほこの。道の枕詞。玉矛(たまほこ)は、玉で飾った美しい矛。
    ○道ゆき人=道行く人。旅人。
    ○結ぶ=(道しるべとして、旅の安全を祈って)草を結ぶ。結んだ草を道中の枕(草
    枕)にする。男女の契りをする。
    ○藤原元真(もとざね)=丹波介(副知事)。甲斐守清邦の長男。

* きのうのランボーの記事で、見出しの一部が文字化けになっている。フランス語アル
 ファベットの固有文字が原因だが、直し方が分からないからそのままにする。本文は正し
 い表記になっている。


【資料】A. Rimbaud - les glaïeuls

2005-07-24 03:50:00 | literature

 「グラジオラス」(以下、Gとも)の学名を調べるついでに、LとRに関する曖昧な記憶に決着をつけようと、ネット・サーフィンをした。
 以前どこかで、Gは花の大きさと咲き順に gradation があるから gradiolus と見たような気がして、何となく納得して、そのまま放置しておいた。こんどブログするにあたって、あれこれ見ると、語源はラテン語の gladius(剣)説が多かった。他方で、はっきりしないという説明もあるが、ここでは多数説を採る。綴りは gladiolus.、学名だからラテン語、となると複数形は gladioli だ。英語はこれをそのまま流用している。ただし、ときに g_ses もありとされる。
 さて、おなじみ Google で gradiolus と入れると、「もしかして gladiolus」と言われた。想定範囲内ということでさらに続けると、gr_ で出てきたのは、ほぼ日本人による記事だけ。ジャズ音楽家の Scott Joplin(1868-1917)に rag シリーズがあって、みな、植物の名が付けられている。もみじラグ、枝垂れ柳ラグ、パイナプル・ラグ、そしてグラジオラス・ラグ。いくつかのウェブ・ペイジが、Gをすべて gr_ と書いている。
 ランボー(1854-91)の初期の詩 Le Dormeur du Val(直訳すると the dreamer of the valley)に、Gが出てくるというので見た。
    
http://www.mag4.net/Rimbaud/
 その第3節に、こうある。
    Les pieds dans les glaïeuls, il dort. Souriant comme
    Sourirait un enfant malade, il fait un somme :
    Nature, berce-le chaudement : il a froid.
 この les glaïeuls(単数形は le glaïeul)がグラジオラス。(手元の白水社「新仏和中辞典」に gladiolus はない)
 この部分の Oliver Bernard、1962年訳(上記 Rimbaud HP)は、
    His feet in the yellow flags, he lies sleeping. Smiling as
    A sick child might smile, he is having a nap :
    Cradle him warmly, Nature : he is cold.
 また Monji Kunio(門司邦雄)、2003年訳は、
    
http://eyedia.com/rimbaud/japonais.html
    His feet in the gradiolus, He sleeps.
    Smiling like a sick child, He takes a nap:
    Nature, cradle him warmly, he feels cold.
とする。
 門司氏は、この詩にたった一つの注釈を加える。
    Note:The "gradiolus" means a sword, a soldier or a combat.  The word comes from Latin "gladius" that means a sword.  Because the shape of the leaf is just like a sword.  M. Claude Duchet says that this gradiolus is the iris in the swamp in Ardenne, which has yellow flowers in June and July.
 以上、それぞれが、英語・フランス語に堪能な研究者であるはずなのに、弘法もなんとやらの類かなと、ひとり深夜に思いを巡らした。
 そもそもこれはあら捜しではなく、え?ランボーが? 凡人には許されないことも天才には、という例かもという、言ってみれば確認作業から始まったサーフィンであった。
追記:書き終えて1時間ほど推敲していて、また気がついたことがある。門司氏のHPに は、2004年訳が別にあって、そこでは gr_ が gl_ に訂正されていた。氏の名誉のために 付け加えておく。ほっとした。


短歌写真005 阿蘭陀の

2005-07-24 00:30:00 | 短歌写真

2005-0724-yts005
阿蘭陀の文目もそれと知らぬ間に
黄蘗色して異国に咲けり

○短歌写真、詠む。
○露地で育成中のものを、梅雨明け直前に撮影した、浅黄系のグラジオラス。背景は、去年花芽まで全部切ってしまって、ことしは花なしの葉紫陽。
阿蘭陀(オランダ)、文目(あやめ)、黄蘗(きはだ)。グラジオラスの別名に唐菖蒲(とうしょうぶ)、オランダ菖蒲(あやめ)。文目は「模様。色合い。物のすじ。条理。区別」(広辞苑)、様子。
色を黄蘗としたのは、日本染色工芸愛好会の「日本の伝統色名」
    
http://www2s.biglobe.ne.jp/~sakamaki/dentouiro.html
で比定したから。ここには色名(すべて漢字表記)が251あり、その各色がさらに8段階の濃淡に分かれる。黄蘗は色番125。ついでに英語表記の色名のURLはここ。
http://www2j.biglobe.ne.jp/~apollo/javascript/colors/quick138.html
グラジオラスの学名は Gladiolus hybrida。
□短写005 オランダの あやめもそれと しらぬまに
        きはだいろして いこくにさけり
【memo】昨夕5時35分、震源千葉県も都内も震度5。最近、いちばん強かった。


022 いつ見ても賀茂の

2005-07-23 04:35:00 | 新古今集

■仏(公伝は6世紀半ば)よりもさらに古い神。このころには、もうすっかり仲良く同居(神
仏習合)。ここでは葵を介して、永遠の若さを与える神と、老い行く自身との対比が、詠わ
れる。あるいは、平安末期から急速に流布しはじめた、終末思想と重ね合わせることも出
来る。

【略注】○そのかみ山の=昔からの賀茂神社の山域の。「かみ」は「上」(昔)と「神」に掛け
    る。
    ○葵草=この場合は、二葉(双葉)葵・賀茂葵。もともと二葉で、実在する。これを三
    葉にしたものが、「水戸黄門」でお馴染み、有名な徳川家の家紋・三葉葵(実在しな
    い)。
    ○小侍従(こじじゅう)=紀光清(石清水八幡宮の別当[長官クラス])の娘。1200年ご
    ろに80歳ぐらいだというから、かなりの長命。
【補説1】葵祭(現在は五月中日)は賀茂神社(上下両社の総称)の祭り。古典世界で「祭」と
    いえば葵祭のこと。葵は神社と祭りのシンボル・マーク。神が、ときに「童形(どうぎょ
    う)で化現(けげん)することの連想もある。」(新潮版)
    賀茂上社の祭神は若雷(わかいかずち)・別雷神(わけ~)。永遠の若さを表わす。
    今は上賀茂神社・下鴨神社と表記を分ける。
【補説2】ひとつ前0182の式子の歌が、またすばらしい。備忘のメモ。
      忘れめや葵を草にひき結び 仮寝の野べの露のあけぼの
    題して「斎院に侍りけるとき、神館で」。斎院(さいいん。いつきのみや。いつきのい
    ん)は、賀茂神社に奉仕する未婚の皇族女性(またはその居所)のことで、式子は約
    十年間勤めた。
    なおついでに言えば、神館は「かんだち」。有名な男優・男性アナウンサーの姓「館」
    「舘」を「たち」とするのは、この題詞に見られるような、古い読みを採っているからと
    思われる。館さん、古館さん、どう?

021 何日も前に

2005-07-22 05:25:00 | 新古今集

■このブログの読者ならどう翻案・口語詠とするだろうか。「夏が来て」「衣替え」「名残の
桜」・・・。いくらでも出てきそうな気がする。

【略注】○着て=「来て」との掛詞。
    ○幾日=小学版以外では「いくか」。さすがに現代の文語詠でも a few days を「い
    くか」とはしない。
    ○残れる花=「残花」(小学版、岩波版)。「遅桜」(新潮版)。
    ○源道済(みちなり)=筑前守。友人に公任、能因。
【補注1】「花」は、歌本体・詞書(ことばがき)に明示されない場合、どこで梅・桜とするか。
    誰からも教わらなかったこの疑問に対して、私はこう思う。①文意文脈から ②作
    者の日記・随筆あるいは屏風・扇面などから ③作者の身内・友人知人の文書(も
    んじょ)から ④行事・有職故実(ゆうそくこじつ)から ⑤(歌集では)巻立て・部立て
    (grouping)の配置から。これら多くは研究者の仕事である。
【補注2】悩んだ末にパスしたが、このあとの和歌集0179も秀歌なので、覚え書きとする。
      折ふしも移れば替へつ世の中の 人の心の花染めの袖
    「当代随一の女流歌人」(新潮版)、藤原俊成の娘(実は孫)の作。心変わり・移ろ
    いを花に託す巧みさ。それが、現代の先鋭歌人たちに疎まれるところでもある。

* きのうのpv(表門からのアクセス数)136! 私は裏門(編集メニュ)から出入りするの
 で、この数は自分以外ということか。ほんとに、こんなに? 3桁は初。中学生のときに
 国語の教科書で「金色のちひさきとりの」とか「われてくだけてさけてちるかも」とかに出
 会って、強烈な衝撃を受けた。古典短歌の入口は、気楽な口語から・・・ですね。


020 「待て待て」と声を

2005-07-21 04:30:00 | 新古今集

■新古今全体をつうじて、字余りは少ない。ここでは、第一句だけを五音には、出来ないと
思う。春に恋を仮託する。「率直・・・優雅」「惜春の抒情」(小学版)に同感。

【略注】○しひてぞ惜しき=無性に、無闇に惜しいことだ。
    ○春の別れは=春との別れは(farewell to the spring)。
【補説】新古今和歌集は、全20巻、約2000首。ことしは成立800年の記念の年。巻1は春
    歌上、0001~0098。巻2は春歌下、0099~0172。巻3は夏歌、0195~0284。という
    わけで、悠山人の春が、ようやく終わる。量・質ともに圧巻は、もちろん「恋歌」。恋歌
    は、まだまだだいぶ先。家賃無料の goo ブログで、果たしてどこまで行けるか。

019 桜さん咲き散る

2005-07-20 04:25:00 | 新古今集

■ここでも、元歌を意識しながら、自由連想で詠んでみた。

【略注】○別れん春=別れることになるだろう春。小学版・新潮版が、私の死後の春、とす
    るのに対し、岩波版は単に花の「散りゆく春」とする。
    ○思ひいでよ=思い出してくれ。
    ○心づくし=気遣い。
    ○大輔=小学版・新潮版は「たいふ」、岩波版は「たゆう」。藤原信成(のぶなり)の
    娘。殷富門院(後白河院の皇女亮子[りょうし])に仕えたので、和歌集では殷富門院
    大輔。殷富門院の読みは、「いんぷもんいん」のほか、岩波版は「いんぷくもんいん」
    もありとする。(いずれも新仮名遣い表記で) 百人一首「見せばやな」の作者。

018 咲いて散り散って

2005-07-19 04:35:00 | 新古今集

■奈良・平安期の貴族にとって、仏教はもはや思想の中心。だから「はかなし」「あはれ」
は、彼らにとって、日常語であった。

【略注】○藤原実定(さねさだ)=後徳大寺(ごとくだいじ)左大臣。
【補説】「はかなし」は、空しい(be in vain)、どうしようもない(be unable to do anything)。
    「果なし」「果敢なし」の漢字が(現代では「儚い」が)当てられる。「はか」は元来、
    「計・量」など定量を表す語だったらしい。(現代語の「はかが行く、行かない」「は
    かばかしい」に名残り。)
    「あはれ」はさらに多義。現代語では「惨め・可哀そう」 misery, miserable だが、
    古語ではそういう用法はあまり一般的ではない。ここでは「ああ」 alas, oh の意。
    (旺文社版古語辞典ほか)