2021年 日光唐辛子でコーレーグースを作る(1)
Aと唐辛子との巡り合わせの原点を探し出すため、記憶の糸を手繰ってみました。
部活で日本中を走り回っていた頃の記憶には、さほどのインパクトのある辛味(唐辛子)との出会いは思い浮かびません。ラーメンライスを数日連続した北海道、一人お櫃一杯のおかわり飯を食べた秋田、どんぶり飯のおかずに大盛りカレーライスを食べた九州までのフェリーなど、炭水化物のオンパレードの記憶がよみがえるのみでした。
妹の彼氏と食事をする機会がありました。九州出身の彼は、味噌汁に七味唐辛子を一振りして食べていました。その様な習慣がなかったので、彼を茶化しながらAも真似て味噌汁を食べたのでしょう? 以後、40年以上この習慣は七味から一味に変わりましたが、続いております。菜園で唐辛子栽培を始めてから、20年近くにもなっています。
今年元日より日光唐辛子のチップ作りを始めましたが、Web検索の過程で「液体唐辛子」をエンターしたとき、「コーレーグース」」がヒットしました。「沖縄そばに欠かせない液体調味料で、沖縄県内の食堂には必ず置いてあります。泡盛に特産の島とうがらしを漬けただけのもので、材料は農産物直売所やスーパーで手に入ります。辛味が強いので、かけ方には注意が必要です」。いかにも作り方が簡単な様子なので、近くのスーパーに泡盛を求めに出ました。
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【日光唐辛子でコーレーグースを作る】
1月3日、辛味の強い「島とうがらし」の代わりに「日光唐辛子」を使うことで材料の半分は揃ったことになります。Web検索から2時間後、思い付きの残りの材料「泡盛」を探しました。
辛味成分のカプサイシンは高度数のアルコールに浸出しやすいと記憶していますので、酒税法上でスピリッツ(45°以上)でない、45°以下の泡盛を探しましたが、行き付けのスーパーには43°前後のものは無く、一般的とされる30°前後のものしかありませんでした。日常泡盛は飲みませんので、それらしい雰囲気を漂わせた宮古島の菊之露酒造「菊之露」(アルコール度数30° 600ml)を求めました。
日光唐辛子より辛味成分を浸出させるのに概ね1ヶ月間を要するコーレーグースですが、その容器にAは使用済みのドレッシング容器(150ml)を選んでみました。中性洗剤で油分を洗い流しますが、酢酸系の臭いは多少残りますので、市販の顆粒状の過炭酸Na(酸素系漂白剤)を使用しました。容器が小さいので、顆粒小さじ半分ほど投入後、ぬるま湯を9割ほど注ぎ、溶け切った後一晩置きます。多少瓶内圧が上がりますので、蓋は軽めにして圧力を逃がしてやりました。すぐ作業したかったので手近にあった廃品容器を使いましたが、百均でも適当なものはありました。
容器・材料が揃えば作業はいたって簡単、10cm前後と5cmほどの日光唐辛子を軽く詰め込んで、泡盛を注ぐだけです。本物のコーレーグースを味わったことはありませんので、出来上がったものとの比較はできませんが、大変楽しみです。醤油瓶に日光唐辛子を入れた一寸ピリ辛の醤油で冷や奴・湯豆腐を楽しみますが、1ヶ月後の出来具合によっては、物産展で本物を探してみます。
(ドレッシング容器洗浄・消臭に使用した「過炭酸Na」顆粒)
(日光唐辛子でコーレーグースの材料と容器)
(1ヶ月後が楽しみなコーレーグース)