「一字之差! 稍後vs.稍候助教高鐵停車場倒退嚕 理解錯誤的尷尬」(民視)
(「一字違い!稍後vs.稍候 大学教員が新幹線駐車場で車をバック バツの悪い勘違い」 原文は最後にリンク)
【民視官網截圖】
この記事を読んで、だめだなこりゃ、と思った。
出来事はこうだ。とある大学教員が新幹線の駐車場へ車を入れる際、前方のモニターに「車牌辨識中(ナンバープレート確認中)、請稍後」と表示されたため、車を少しバックしようとしたところ、柵が上がった。そこで自分の考えすぎだと気が付いたという話。
今回勘違いを引き起こした「稍後」という言葉は、時間詞で、意味は「しばらくしてから、のちほど」。発音が全く一緒の「稍候」とよく間違えられるが、「稍候」は「しばらく待つ」という意味の動作で、「候」は動詞「待つ」のこと。
「稍後」と「稍候」がよく混同されるために、中国語ネイティブなら自覚せずとも、その都度、合理的に状況判断をする。今回の駐車場の状況で、「請稍後」と表示されても、大多数の人はただちに頭の中で変換し「請稍候」と解釈するため、基本的に問題にはならないと思われる。しかし、このバカ正直な教員は、字面通りに理解しようとした結果、「少し後に(移動する)」と、空間の話として解釈してしまった。
そこまで融通が利かない人も珍しいなと思うが、この記事を書いた記者と、解説した高校の国語教師の見解が、まったく腑に落ちないのだ。
記者はこう記している。
查詢教育部辭典,「稍後」是,在「短暫的時間之後」,或者,「等一下」,而另一個「稍候」,也有「短時間的等候」、「等一下」的意思。換句話說,不管是「稍後」或「稍候」,都有「等一下」的意思。
日本語に訳すと、辞書では「稍後」は「しばしの時間が経ってから」、または「等一下」。もう一つの「稍候」は「しばしの間待つ」と「等一下」の意味がある。言い換えれば、「稍後」でも「稍候」でも「等一下」の意味がある。
確かにそうなんだけど、でも、ちょっと待ってくださいよ。「稍後」も「稍候」も「等一下」に結びつくのは、まさに「等一下」が下記の2つの意味を含んでいるからでしょう。
①=「稍後」(しばしの時間が経ってから、時間詞)
例:「我等一下要去銀行」(あとで、銀行に行きます)
②=「稍候」(しばしの間待つ、動作)
例:「你在這裡等一下」(ここでちょっと待ってて)
正しくは、「稍後」は「等一下」の①「しばしの時間が経ってから」の硬く改まった言い方で、「稍候」は②「ちょっとの間を待つ」の硬く改まった言い方である。
熟慮もせず、辞書がそう載っているからと安直に引用し、記者としての資質を疑われても仕方がない。
高校の国語教師の解説もまた耳を疑ってしまうものだ。
「兩個意思其實是一樣的,後面的後它會有方位上面的理解,所以會以為是,要稍微往後退。」
日本語に訳すと、「実は二つは同じ意味。『後』が方位と理解されれば、『少し後ろに』と勘違いをする可能性がある」。
件の大学教員はまさにこう勘違いし、車を後ろへ下げようとしたわけだ。しかし「実は二つは同じ意味」と言い切ったところを見ると、台湾の国語教育も終わりだな。
もうちょっとちゃんと漢字の意味を理解し、使いましょう。
ちなみに、駐車場の責任者は「勘違いする人もいる」ことを知り、後日「請稍候」に改めたという。
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【原文】
一字之差! 稍後vs.稍候助教高鐵停車場倒退嚕 理解錯誤的尷尬(民視)
有一名助理教授來到雲林高鐵停車場,正要停車時,前方螢幕顯示「車牌辨識中、請稍後」,他看到後面的「後」這個字,直覺應該是「稍微後退」。但這時柵欄突然升起,他才發現是自己多慮了!不過,依據教育部辭典,其實「稍後」,也有「等一下」的意思,並不是叫你後退!
雲林虎眉高鐵站前停車場,採車牌辨識系統收費,就在這「辨識中請稍後」的剎那間,有名助理教授發現了問題。環球科大助理教授李昭毅說,「我一看到請稍後,我就稍微要後退,結果發現不對,還好後面沒車子。」
車牌辨識中,請稍後,就是後面的後這個「後」字,讓助理教授遲疑了一下,直覺是自己開得太前面了,應該要後退一點,不知不覺就「打倒車檔」要後退,這時柵欄升起,他才發現是自己多慮了!環球科大助理教授李昭毅表示,「常常跟學生分享說,錯別字很多啦!」
查詢教育部辭典,「稍後」是,在「短暫的時間之後」,或者,「等一下」,而另一個「稍候」,也有「短時間的等候」、「等一下」的意思。換句話說,不管是「稍後」或「稍候」,都有「等一下」的意思。
斗六高中國文老師陳怡嘉說明,「兩個意思其實是一樣的,後面的後它會有方位上面的理解,所以會以為是,要稍微往後退。」
既然有人反應,停車場的業者是說,星期一上班之後,就會調整換字,避免駕駛人產生理解錯誤的尷尬。
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