~ 恩師の「心行の解説」より ~
「過ぎ去りし実在界と現象界の世界なり」
現象界といいますのは、形となって現れた世界、「色即是空」の「色」の世界であり、
私たちがこの世で目に見ることのできるすべてが現象の世界です。
つまり「この世」のことで、物質化現象の世界、物質と化して形となり現れた世界のことです。
実在界といいますのは、ほんとうに在る世界、般若心経で説かれている「空」の世界です。
「空」とは実体が無いということですね。たとえば、一杯のお茶は皆の目に見えますから、
そこに在ると思いますが、この世に形をこしらえて現れているだけで、
「頂戴します」と言って飲みましたら、もうこの世から実体は消えてしまいます。
実在界とは、ほんとうは象の無い世界のことを言っております。
象がないからこそ、永遠に実在しているという見方です。
~ 感謝・合掌 ~