~ 恩師の「心行の解説」より ~
先日の続き・・・
これを心の草引き、心の雑草の引き抜きとも言います。 いくら綺麗に耕し、
草一本ない畑を作っても、何カ月が放っておきますと、草ぼうぼうに生えています。
これから春夏にかけては、畑を一カ月も二カ月も放置しますと草引きが大変です。
根も大きくなり葉もはびこります。
これを双葉の間に少しずつ摘んでおけば楽に除草できます。
「心の雑草」とは怒りであり、妬みであり、愚痴であり、恨み憎しみのことで、
それが常に心から芽生えてきます。「私はもう悟ったから、いっさいの雑草は出ない」
という方はないのです。だから、あの偉大なるお釈迦様にしましても「常に雑引きをしなさい」
とおしゃったのですね。雑草を引き、そして適当な水をやり、肥やしを与えて心を豊かにして
いくことです。心の灌漑、施肥とは、こういうお話を聞き、話から得た知識を実践して智慧に
変えることです。素晴らしい実を成長させることです。
いくら綺麗に整地し、綺麗に耕し、そこへ良き種を播きましても、雑草をそのまま放っておきますと、
たちまち種は雑草の勢いにやられてしまいます。心の中の雑草は常に芽生えようとしますから、
日々に精進して抜き取ることが私たちの修行の一つです。生きる限りこの雑草を避けることは
できないのですから、「私は悟った。そんな思いはいっさいない」というのは真っ赤な偽りです。
そして次には、悟りの持続をすることに価値があります。
~ 感謝・合掌 ~