浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2019-08-09 00:28:35 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~


          講演 三

「また、生老病死の苦しみを受け己の本性も忘れ去るものなり」

先の続き・・・

「父母に仮に呼ばれて客に来てまた立ち帰るもとのふるさと」

もとのふるさとに立ち帰るとは、この世を卒業した時のことです。
このことを普段から心の中へよく入れておくことです。
そうしますと死というものは別に怖い問題ではなく、
この世は魂の修行をするためにお父さんお母さんの縁を頂いて
お客様に呼んで頂いているだけで、帰るべき時が来たら
ほんとうの自分のふるさとに帰るのだということが分かると、
死を怖いと思わなくなります。

私は二十代に、この言葉に巡り合いまして、死の恐怖から逃れました。
ですから、死というものには、いっさい恐怖はなく、
いつお迎えを頂いても喜んで帰らせて頂く用意があります。
というのは、今日までの間に私がさせていただいたことを
あの世に帰りまして「これだけのことをさせていただきました」と
いって報告できるお土産を作っております。

ふるさとに帰る時に、日頃、私たちが神様の愛を
この肉体を通してどれだけ日々の生活の中で現せたか、
ほんとうの神様の御心をどれだけの方にお伝えできたか、
これが大きなお土産になるのではないかと思います。

善き行いを積み、人々の心にどれだけ安らぎを与えてきたかが
あの世に帰る時のお土産になります。
幸い私は少しお土産を作りましたので、
もういつ死んでも満足でございます。


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