恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第三章 天上界への道
◆癌の激痛から悔い改めて安楽往生した九十歳の老婆◆
先の続き・・・
落ち窪んでいたはずの目も若い時のようにふっくらとし、
とても死んだ方のお顔とは思えませんでした。
やはり、素晴らしいお方は、素晴らしい死を迎えられるものだと思いました。
しかし、有難いことに、あまり素晴らしくない人生を送られた方でも、
死の寸前にこの法をいただき、反省によって気づかされ、
ああ私の人生は間違っていました、
たくさんの過ちを犯してきました、と悔い改めたなら、救われます。
その一つの素晴らしい例を紹介します。
九十歳近いおばちゃんの息子さんにご縁がありまして、
「恥ずかしいことですが、私の母は
絶対にいい所へは行けないと思います」と言ってこられました。
このおばあちゃんは、自分の子供たちからさえ、
「死んだら地獄行きだ」と確信されていたのです。
「どうしてですか」と尋ねますと、「お恥ずかしいのですが、
私の母は恨みと憎しみの塊です」と答えられます。
人の悪口は言うし、人を信ずることはできない。
出すことは大嫌い。もらうことは大好き。九十年間のおばあちゃんの人生は
苦しい日々だったと思います。