恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第三章 天上界への道
◆癌の激痛から悔い改めて安楽往生した九十歳の老婆◆
先の続き・・・
二、三年もしないうちにその時はやってまいりました。
息子さんが「やっぱり先生の言われたとおりです。
もう癌で入院させているんですが、
苦しんで痛がってたいへんです。
お医者さんが痛み止めを打ってくださっても効かず、
転げ回るんです。子としてこんな辛いことはおまへん。
なんとかしてください」とおっしゃるのです。
「しゃあ、どのテープでもよいから持っていって
聞かせてあげてください」と言うと、
「でも、そんなテープを聞ける状態と違います」と言われます。
確かにその苦しみというのはたいへんなようで、
頭髪をかきむしってしまったり、
俯せで痛みを耐えるために畳をかきむしり、
畳の中の藁をみんな引っ張り出してしまったなどという話もあります。
病院のベッドの周囲の金属のパイプを曲げてしまう方もおられるそうです。
それほどの痛みがおばあちゃんにも襲ってきたということです。
そこで、聞いても聞かなくても、
とにかくそのおばあちゃんの耳元で私のお話のテープを
かけてもらうことになりました。