メタエンジニアの眼シリーズ(137)
書籍名;「メタ思考トレーニング」[2017]
著者;細谷 功 発行所;PHP研究所
発行日;2016.6.1
初回作成日;R1.10.4 最終改定日;
このシリーズは文化の文明化プロセスを考える際に参考にした著作の紹介です。『 』内は引用部分です。
PHPビジネス新書で、副題は、「発想力が飛躍的にアップする」とあり、後半には34の設問がある。ここでは、設問の部分は切り離し、主題の「メタ思考とは何か」に限って纏める。
接頭語の「メタ」には、いくつかの意味があるが、ここでは「一つ上の視点から」としている。つまり、「メタ思考」とは、「一つ上のレベルから考える」こと。「はじめに」ではこのように述べている。
『例えば「もう一人の自分の視点で自分を客観視してみる」ことが重要だと言われることがあります。このように自分自身を「幽体離脱して上から見る」ことは「メタ認知」と呼ばれ、視野を広げて自分を客観視するために必須の姿勢であると言われています。』(pp.3)
メタ思考の主なメリットを三つ挙げている。
・気づいていない領域に思考範囲が広がるため、通常よりも多くの「気づき」を得られる。
・思い込みや思考の癖から脱することができる。
・「何故?」という問いかけで、発想の広がりから創造的な発想が得られる。
メタ視点で考える5つの具体的な方法としては、
① 自分を客観視する
② ソクラテスの「無知の知」を脱するのは、他人の力ではできない ⇒本を読むことなど
③ 「OOそのもの」を考える
④ 上位の目的を考える
⑤ 抽象化する
を挙げている。
このためのトレーニングとして、「Why型思考」と「アナロジー思考」を詳しく述べている。
・When, Who, Where ,Howは、具体化のための疑問詞で、Whyだけが目的を問う疑問詞。
・Whyを追求すると、①真の問題が分かる、②上位目的を考えることで、より多くの解決方法が分かる。
・戦略と戦術の違い。戦略とは、「メタの作戦」のこと。
Whyだけが、関係性を表す疑問詞として、次のように述べている。
『Why=「なぜ?」という言葉は便利な言葉です。過去に向けて「なぜ?」を問うことで、結果に対する原因という「因果関係」をを問うことができる一方で、未来に対して問いかければ「手段―目的」を問うことができます。つまり、Whyというのは現在と過去、現在と未来を繋ぐ時間を超えるための手段ということができるのです。』(pp.46)
・Whyだけが、何度も繰り返すことができる疑問詞。
・与えられた問題に対して、「そのままアクションする」と、「why(真意)を考えてからのアクション」の違い。
・頻発する「手段の目的化」を防ぐためには、常に上位の目的を考えること。
・アナロジー思考とは、「類似のモノから推論する」こと。一旦、抽象化してから具体化をする。
・アナロジーは、一般の論理思考にはない「不連続な発想」を生み出す。
書籍名;「メタ思考トレーニング」[2017]
著者;細谷 功 発行所;PHP研究所
発行日;2016.6.1
初回作成日;R1.10.4 最終改定日;
このシリーズは文化の文明化プロセスを考える際に参考にした著作の紹介です。『 』内は引用部分です。
PHPビジネス新書で、副題は、「発想力が飛躍的にアップする」とあり、後半には34の設問がある。ここでは、設問の部分は切り離し、主題の「メタ思考とは何か」に限って纏める。
接頭語の「メタ」には、いくつかの意味があるが、ここでは「一つ上の視点から」としている。つまり、「メタ思考」とは、「一つ上のレベルから考える」こと。「はじめに」ではこのように述べている。
『例えば「もう一人の自分の視点で自分を客観視してみる」ことが重要だと言われることがあります。このように自分自身を「幽体離脱して上から見る」ことは「メタ認知」と呼ばれ、視野を広げて自分を客観視するために必須の姿勢であると言われています。』(pp.3)
メタ思考の主なメリットを三つ挙げている。
・気づいていない領域に思考範囲が広がるため、通常よりも多くの「気づき」を得られる。
・思い込みや思考の癖から脱することができる。
・「何故?」という問いかけで、発想の広がりから創造的な発想が得られる。
メタ視点で考える5つの具体的な方法としては、
① 自分を客観視する
② ソクラテスの「無知の知」を脱するのは、他人の力ではできない ⇒本を読むことなど
③ 「OOそのもの」を考える
④ 上位の目的を考える
⑤ 抽象化する
を挙げている。
このためのトレーニングとして、「Why型思考」と「アナロジー思考」を詳しく述べている。
・When, Who, Where ,Howは、具体化のための疑問詞で、Whyだけが目的を問う疑問詞。
・Whyを追求すると、①真の問題が分かる、②上位目的を考えることで、より多くの解決方法が分かる。
・戦略と戦術の違い。戦略とは、「メタの作戦」のこと。
Whyだけが、関係性を表す疑問詞として、次のように述べている。
『Why=「なぜ?」という言葉は便利な言葉です。過去に向けて「なぜ?」を問うことで、結果に対する原因という「因果関係」をを問うことができる一方で、未来に対して問いかければ「手段―目的」を問うことができます。つまり、Whyというのは現在と過去、現在と未来を繋ぐ時間を超えるための手段ということができるのです。』(pp.46)
・Whyだけが、何度も繰り返すことができる疑問詞。
・与えられた問題に対して、「そのままアクションする」と、「why(真意)を考えてからのアクション」の違い。
・頻発する「手段の目的化」を防ぐためには、常に上位の目的を考えること。
・アナロジー思考とは、「類似のモノから推論する」こと。一旦、抽象化してから具体化をする。
・アナロジーは、一般の論理思考にはない「不連続な発想」を生み出す。