ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『ベスト100 池田澄子』 ピーマンを切って中を明るくしてあげた

2016-10-14 14:45:46 | 
『ベスト100 池田澄子』 池田澄子 ふらんす堂
 池田澄子の100句に自分で解説をしている。

 私が好きな句
・恋文の起承転転さくらんぼ
・ピーマンを切って中を明るくしてあげた
・あめつちや春をもやもや掻き玉子
・相談の結果今日から夏布団
・TV画面のバンザイ岬いつも夏
・カメラ構えて彼は菫を踏んでいる
・八月六日のテレビのリモコン送信機

 もちろん、100句の中には次にある、私の好きな句も入っていた。
・じゃんけんで負けて螢に生まれたの
・蓋をして浅蜊をあやめているところ
・よし分った君はつくつく法師である

 「ピーマンを切って中を明るくしてあげた」という発想がすごい。明るいおかしみがあるところがなんともいい。私は、池田澄子氏と西村和子氏に私淑するぞ!


 『拝復』(池田澄子 ふらんす堂)で出合った季語
・貝寄風(かいよせ) 大阪の四天王寺の聖霊会でお供えの造花に貝殻をつけた。その貝殻を住吉の浦に吹き寄せた季節風(西風)  春
・養花天(ようかてん) 桜が咲く頃の曇り空。雲が花を養うと言われたことから。  春
・寄居虫(ごうな) やどかり  春
・亀鳴く 実際は鳴かないが、亀が鳴きそうな陽気  春
・百千鳥(ももちどり) たくさんの小鳥。または多くの小鳥のさえずり。 春
・時雨忌 松尾芭蕉の忌日。  冬
・木の葉髪 晩秋から初冬にかけて抜け毛が多くなること。  初冬

 浜に貝殻を吹き寄せる貝寄風って素敵。花曇りより養花天って言った方がかっこいい。抜け毛は汚いが、木の葉髪というと趣がある。知らないことがいっぱい。美しいことばがいっぱい。




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