金曜日から奥歯が痛い。また、歯をかみしめてしまったようだ。慌ててマウスピースを装着したが、痛くなってからでは遅い。頭痛に歯痛と不調続き。
人二句で喜んだものの、兼題「赤い羽根」の酷い出来に落ち込む。詩心がないなあ。ただの報告になってしまっている。
『雪と氷の図鑑』 武田康男 草思社
「霜柱」と「霜」はどう違うの?美しい雪結晶ができる温度は?池の氷はどこから凍りはじめる?雪と氷の不思議を美しい写真で紹介、その科学を解説する初めての図鑑。
雪と氷に関することを美しい写真で紹介し、図などを使って簡単に解説している。写真を見るだけで楽しい。とくに諏訪湖の御神渡りの原理を解説しているのが興味深かった。
『密やかな結晶』 小川洋子 講談社文庫
記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。
記憶狩りや記憶をなくさない人を狩られないように隠れ家に隠すことが、ナチスのユダヤ人狩りを思い起こさせる。記憶を失くしても、それに順応していく人々。最後は、体の一部さえ消滅していくのだ。なくしたものを思い出せないのは、なんと残酷なことか。
小川洋子さんの文章は美しく、綺麗なので、対比で余計に怖さが増す。
「夏に採れた玉ねぎの皮が、こんなふうにきれいな飴色で、蝶の羽みたいに薄く乾燥する年は、雪が降るんです」
「電球が埃をかぶっているせいで、地下室を照らす光は水彩絵具ようににじんでいた」
ほかにも、乾家の男の子の手の爪を切る場面。消滅した薔薇の花びらが川を埋め尽くして流れていく場面。うっとりする位に美しいのだ。
また、作品の中の作品も恐ろしい。作品と作品の中の作品がリンクして、より怖い。
コロナ禍の今、読んだからこそ、当たり前が奪われることがどんなに辛いことなのかと、より共感できた気がする。
『リマ・トウジュ・リマ・トウジュ・トウジュ』 こまつあやこ 講談社
中二の九月に、マレーシアからの帰国子女になった沙弥は、日本の中学に順応しようと四苦八苦。ある日、沙弥は延滞本の督促をしてまわる三年の「督促女王」に呼び出されて「今からギンコウついてきて」と言われ、まさか銀行強盗?と沙弥は驚くがそれは短歌の吟行のことだった。短歌など詠んだことのない沙弥は戸惑う。しかし、でたらめにマレーシア語を織り交ぜた短歌を詠んでみると……。
第58回講談社児童文学新人賞受賞作。2019年度中学入試最多出題作らしい。『ハジメテヒラク』がおもしろかったので同じ作者の『リマ・トウジュ・・・』も読んでみた。
『リマ・トウジュ・・・』とは、マレーシア語で「五・七・五・七・七」のこと。いじめにあわないように、悪目立ちしないようにガチガチになっていた沙弥の心を短歌がほぐしていく。私は、マレーシア語が混じっている短歌がおもしろいなと思った。日本語とマレーシア語の二重の意味とマレーシア語の音の響きとで。
言葉にならない気持ちを短歌に託して気持ちを形にする。短歌という魔法を手に入れた彼女たちは、何があっても乗り越えていくだろうと思った。爽やかなお話。
人二句で喜んだものの、兼題「赤い羽根」の酷い出来に落ち込む。詩心がないなあ。ただの報告になってしまっている。
『雪と氷の図鑑』 武田康男 草思社
「霜柱」と「霜」はどう違うの?美しい雪結晶ができる温度は?池の氷はどこから凍りはじめる?雪と氷の不思議を美しい写真で紹介、その科学を解説する初めての図鑑。
雪と氷に関することを美しい写真で紹介し、図などを使って簡単に解説している。写真を見るだけで楽しい。とくに諏訪湖の御神渡りの原理を解説しているのが興味深かった。
『密やかな結晶』 小川洋子 講談社文庫
記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。
記憶狩りや記憶をなくさない人を狩られないように隠れ家に隠すことが、ナチスのユダヤ人狩りを思い起こさせる。記憶を失くしても、それに順応していく人々。最後は、体の一部さえ消滅していくのだ。なくしたものを思い出せないのは、なんと残酷なことか。
小川洋子さんの文章は美しく、綺麗なので、対比で余計に怖さが増す。
「夏に採れた玉ねぎの皮が、こんなふうにきれいな飴色で、蝶の羽みたいに薄く乾燥する年は、雪が降るんです」
「電球が埃をかぶっているせいで、地下室を照らす光は水彩絵具ようににじんでいた」
ほかにも、乾家の男の子の手の爪を切る場面。消滅した薔薇の花びらが川を埋め尽くして流れていく場面。うっとりする位に美しいのだ。
また、作品の中の作品も恐ろしい。作品と作品の中の作品がリンクして、より怖い。
コロナ禍の今、読んだからこそ、当たり前が奪われることがどんなに辛いことなのかと、より共感できた気がする。
『リマ・トウジュ・リマ・トウジュ・トウジュ』 こまつあやこ 講談社
中二の九月に、マレーシアからの帰国子女になった沙弥は、日本の中学に順応しようと四苦八苦。ある日、沙弥は延滞本の督促をしてまわる三年の「督促女王」に呼び出されて「今からギンコウついてきて」と言われ、まさか銀行強盗?と沙弥は驚くがそれは短歌の吟行のことだった。短歌など詠んだことのない沙弥は戸惑う。しかし、でたらめにマレーシア語を織り交ぜた短歌を詠んでみると……。
第58回講談社児童文学新人賞受賞作。2019年度中学入試最多出題作らしい。『ハジメテヒラク』がおもしろかったので同じ作者の『リマ・トウジュ・・・』も読んでみた。
『リマ・トウジュ・・・』とは、マレーシア語で「五・七・五・七・七」のこと。いじめにあわないように、悪目立ちしないようにガチガチになっていた沙弥の心を短歌がほぐしていく。私は、マレーシア語が混じっている短歌がおもしろいなと思った。日本語とマレーシア語の二重の意味とマレーシア語の音の響きとで。
言葉にならない気持ちを短歌に託して気持ちを形にする。短歌という魔法を手に入れた彼女たちは、何があっても乗り越えていくだろうと思った。爽やかなお話。