俳句ポスト365 兼題「嚏」で人

　久しぶりの人です。でも、まさかこの句で人とは思いませんでした。

目を開けて嚏してみいできひんで　丸山隆子

　関西弁だと、正確には「目ぇ開けて」でしたね。「してみい」と「できひんで」の間に空白を入れたかったのですが、入れている句もあるようでしたね。
　たまたまできた会心の句が俳句ポスト兼題「鱧」で　地選を取りました。すると、心に変な欲が出てきて、また地選がほしい、人選二句になりたい、毎回人になりたいと思ったのです。気取った句を作ったり、小手先の句を作ったり、迷子になっていたような気がします。お友達が毎回人なので、私もそうなりたいという思いがありました。（そうじゃないと思いたかったけれども、正直に言うとあったはず）
　藤田湘子先生の『20週俳句入門』を読んでいて「自分のために」「自分の俳句を作る」の言葉に、私はハッとしたのです。人の評価を気にして自分のために作っていないのではないか。組長も選ばれるのはグリコのおまけみたいなものを言っていたはず。自分を見失っていた私は、自分のために俳句を作っていこうと思ったのです。そう思ったら人選をもらいました。組長は、わかっていたんでしょうね。
　「自分のために」を忘れずに、コツコツと続けますっ。