『カラスは飼えるか』『奇跡』

『カラスは飼えるか』　松原始　新潮社
　カラスはペットにできないの？　カラスの肉ってどんな味がするの？　頭の良さで知られながら嫌われもする身近な野鳥。彼らを愛してやまない研究者がその生態と魅力を熱く語る。フクロウや渡り鳥の秘密。伝説となったドードー。カラスじゃない鳥類についても考察しつつ、気が付けばまたアイツの話に──。カラス博士による愉快でためになるエッセイ集。
　カラスの肉ってどんな味とか？つかみがうまいよね。
　佐賀出身の人から佐賀ではカラスが「カチカチ」って鳴くから「カチガラス」って言うと聞いたけど、カササギのことなんだね。
　また、カラスがゴミを荒らしたりして人間に嫌われているが、カラスはエサを探しているだけ。こうしたら人間が困るとか考えていない。そう言われればそうだわ。見た目で判断したらダメだなあ。

『奇跡』　林真理子　講談社
　生前、世界的な写真家である桂一は博子に何度も言ったという。「僕たちは出会ってしまったんだ」出会ってしまったが、博子は梨園の妻で、母親だった。「不倫」という言葉を寄せつけないほど正しく高潔な二人ーー。
　博子さんの旦那さんだった歌舞伎役者って誰のこと？下世話な私は調べた。片岡孝太郎さんだったね。本当の話だと知ってビックリ。仁左衛門さんは、お孫さんのこととかで心を痛めていただろうな。孝太郎さんの息子さんへの気持ちは？息子さんはどんな気持ちで田原氏と過ごしたのだろうかと思ってしまった。インスタで見たら、博子さんはお綺麗な方でした。
　博子さんは、桂一さんのすばらしさを世間にもっと知ってほしかったんだろうな。
　薄いからすぐ読める。でも、あっさりしているというか、もっと読み応えがあるように書けたのではないかと思ってしまった。