ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『警視庁殺人課』#11

2018-11-24 17:00:14 | 刑事ドラマ'80年代









 
☆第11話『ナイター殺人事件/手話をつかう少年』

(1981.6.22.OA/脚本=石松愛弘/監督=小平 裕)

この回には当時25歳の小堺一機さんが、聴覚障がい者の「少年」として登場します。芸能界入りのきっかけは素人参加型のバラエティー番組『ぎんざNOW!』だった小堺さんですが、勝 新太郎さん主宰の「勝アカデミー」第一期生、つまり俳優さんでもあったワケです。(『あいつと俺』『警視―K』に出てた大柴 亨=ルー大柴さんも同期生)

後楽園球場のトイレで殺人現場を目撃した「少年」の小堺さんから証言を得るため、ミスター(菅原文太)が手話を特訓するというエピソード。そろそろ「テコ入れ」としてこういう人情系のエピソードも増えて来ます。

若い障がい者たちを雇う心優しい工場長に『太陽にほえろ!』にもよく出られてた名バイプレーヤー=高原駿雄さん、その娘にアイドル歌手出身の荒木由美子さん、そして卑劣な犯人役に『大都会 PART III』の加川課長にして『西部警察 PART III』の佐川係長=高城淳一さん。(ちなみに翌週の犯人役は『大都会 PART II』の山本課長=滝田裕介さん)

小堺さんは、とても真面目に聾唖の少年役に取り組んでおられ、笑いを取ろうなんて色気はいっさい見せてません。前述のルー大柴さんもしかりで、お二人とも本当に一番やりたかったのは俳優業なのかも知れません。

そんな小堺さんに想いを寄せられるヒロイン=荒木由美子さんの熱演も素晴らしく、ありがちな人情ストーリーでもゲスト陣の魅力と実力で佳作になり得るという、これは良い見本になるかと思います。

荒木由美子さんは当時21歳。1977年デビューのアイドル歌手で、同期に榊原郁恵、高田みづえ、清水由貴子、大場久美子、香坂みゆき、狩人、川崎麻世、太川陽介といった人達がおられました。

割りと早くから女優業に本腰を入れられ、'79年の主演ドラマ『燃えろアタック』は国内のみならず中国でも80%以上の視聴率を記録する大ヒット。

'83年に湯原昌幸さんと結婚され芸能界を引退するも、2000年代になってから夫婦でバラエティー番組に出演したりデュエット曲をリリースしたり等されてます。

ヌードにはなられてないけど、とてもセクシーなグラビアを残されてます。昭和アイドルのシースルー、良いですよね。手ブラとかはもう飽きたんで、是非ともシースルーグラビアを現代に復活させて頂きたいです。
 
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『警視庁殺人課』#10

2018-11-24 12:00:18 | 刑事ドラマ'80年代









 
☆第10話『泥沼に咲いたバレリーナ』

(1981.6.15.OA/脚本=中島信昭/監督=鷹森立一)

この回のゲスト陣も実に豪華。狙撃事件の黒幕である大物政治家に、二代目『水戸黄門』としても知られる名優・西村 晃さん。命を狙われる都議会議員に、菅原文太さんとはこれが唯一の共演作となる東宝の名バイプレーヤー・平田昭彦さん。その愛娘であるバレリーナに仁和令子さん。ジャーナリストに梅津 栄さん。そしてロングバレル&ロングストック付きのルガーP08でターゲットを仕留める凄腕スナイパーに、なぜか写真家の立木義浩さんw

どういういきさつで立木さんがキャスティングされたのかは不明ですが、ご本人は「役者を目指して修行してる人が大勢いるのに、知名度だけで出るのは良くない」との考えで(まったくその通り!w)直前まで出演を渋っておられたそうです。

ところが、そのへんの売れない役者さんが演じるより、よっぽど格好良くキマってるんですよね!(画像4枚目)

その立ち姿を見ただけで、この人がキャスティングされた理由がよく解ります。ゴルゴ13ばりの殺し屋なら、台詞を喋らなくても済みますしw

平田昭彦さんは、当時『太陽にほえろ!』で七曲署の署長を演じておられましたが、ジプシー刑事(三田村邦彦)と直接絡むシーンは無かったと思うので、こちらの秀才(同じく三田村さん)とのツーショットを載せておきますw

西村晃さんと、ビショップ(課長代理)役の中谷一郎さん、そして田丸刑事部長役の鶴田浩二さんが絡むシーンは、殺人課の三田村さんを除く若手刑事たちの芝居(ほぼ学芸会レベル)とのクオリティー差があまりに激しくて、感心しつつも笑っちゃいますw やっぱキャリアは積むもんです。

そして今回のヒロイン、仁和令子さんは当時23歳。女優デビューは『キカイダー01』のゲスト出演で、初レギュラーが『仮面ライダーX』のチコ役。(当時の芸名は小板チサ子。本当は小坂なのにクレジットで誤記されたそうです)

その後、拠点を関西に移し、小坂知子の芸名で『必殺』シリーズ等のテレビ時代劇を中心に活躍、'79年の所属事務所移籍を機に芸名を仁和令子に改めたそうです。

刑事ドラマは『刑事くん(第5部)』『新幹線公安官』『大捜査線シリーズ・追跡』『西部警察』『部長刑事』『刑事物語'85』等にゲスト出演。中でも『噂の刑事トミーとマツ』は第1シリーズに2回、第2シリーズにも1回登場されてます。
 
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『警視庁殺人課』#09

2018-11-24 00:05:05 | 刑事ドラマ'80年代









 
☆第9話『白い恐怖バラキ』

(1981.6.8.OA/脚本=石丸要/監督=鷹森立一)

視聴率的にはパッとしなかった『警視庁殺人課』ですが、ゲストの顔ぶれは実に多彩でした。

この第9話には、にっかつロマンポルノから一般作品への転向に成功された片桐夕子さん、まだ悪役が多かった頃の蟹江敬三さん、石原プロ作品でお馴染みの武藤章夫さん、多数の刑事ドラマ・時代劇・特撮ヒーロー物でご活躍の名バイプレーヤー・石橋雅史さん等がゲスト出演。

ミスター(菅原文太)の警察学校時代の同期生にして親友だった巡査(武藤さん)が強盗犯に射殺され、弔い合戦に燃えるミスター。

死んだ武藤さんの妻が片桐さんで、犯人役が石橋さん。そして事件の鍵を握るシャブ中の情報屋が蟹江さん。挙動不審な蟹江さん(ジョン・マルコビッチに似てる)の演技がとてもリアルですw

そしてクライマックス。営業中のスーパーマーケット店内における、殺人課メンバー全員参加の銃撃戦も見応えありました。

「秀才」役の三田村邦彦さんが『太陽にほえろ!』出演時のエピソードとして、スーパーマーケットのロケにやたら時間が掛かって翌朝まで押してしまい、京都(『必殺仕事人』シリーズ)の撮影に大遅刻しちゃった裏話をDVDの映像特典で語られてましたが、あれはもしかすると『太陽~』じゃなくて『警視庁殺人課』の話だったのかも知れません。(両番組とも『必殺~』と掛け持ちのレギュラー出演でした)

本来なら京都で肩身の狭い思いをしなくちゃいけない所が、なんと犯人役の俳優さんもたまたま同じ日に『必殺~』の撮影に参加されてて、仲良く二人とも遅刻になったお陰で叱られずに済んだとかw

調べたら、石橋雅史さんがゲスト出演された『新・必殺仕事人』第5話が'81年6月5日放映で、本作が同年6月8日放映。こりゃ間違いないでしょうw

片桐夕子さんは当時29歳。美人なのか不細工なのかよく判んない女優さんって印象だけど、ロマンポルノ時代のヌード写真を見ると、やっぱ綺麗ですよね。

とにかく出演作が多く、刑事ドラマも『俺たちの勲章』『はぐれ刑事』『大都会 PART II』『大追跡』『大空港』『熱中時代/刑事編』『特捜最前線』『刑事物語'85』『はぐれ刑事純情派』など多数ゲスト出演されており、中でも『太陽にほえろ!』は最多の5回。15年も続いた番組ですからねw

ポルノ映画やAVから一般作に転向される女優さんは現在でもおられますが、この時代の片桐夕子さんや山口美也子さん、伊佐山ひろ子さん、美保純さんみたいに幅広く、また息長く活躍される方はほとんどいません。

勿論ご本人の実力が一番でしょうけど、'70~'80年代のテレビ映画(フィルム撮りドラマ)を支えた監督さん達に、ポルノ映画出身の方が多かったことも確実に影響してると思います。
 
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