☆第430話『東京大追跡』(1980.10.31.OA/脚本=小川英&四十物光男/監督=鈴木一平)
スニーカー(山下真司)を中心に、刑事たちが東京の街をひたすら駆け巡るシンプルなアクション編。私はこういう作品こそが観たいんです! 謎解きなんかもういらんっ!! 人情などクソ食らえっ!! 走れ! 殴れ! 撃て! チョメチョメーッ!!!!
スニーカーが城北署で指名手配されてた傷害犯=角田(真田英明)を七曲署管内で逮捕し、城北署の刑事たち(柄沢英二、関川慎二)と一緒に護送することになります。
ところがその途中、金融会社が拳銃を持った賊に襲撃されてるという連絡が入り、ちょうどその近くを通ってたスニーカーは、城北署の刑事たちの制止も聞かず緊急逮捕に向かい、街中で銃撃戦をおっ始めちゃいます。
で、賊はみごとに押さえたんだけど、そのスキに角田が城北署の刑事から拳銃を奪い、逃走してしまう! えらいこっちゃ!
「キミが余計なことするからだ! キミが悪い! キミの責任だ! ああキミたちがいてボクがいる!」という城北署連中の罵声を背に受けながら、スニーカーは野に放たれた野獣を追い、東京の街をひたすら疾走するのでした。
ところが協力を求めたタクシーの運転手は、日頃の取り締まりで警察を恨んでるのか「ここは20キロ以上出しちゃダメなんでしょ?」とか言ってスピードを出してくれない。その気持ちは解らなくもありませんw
次に協力を頼んだダンプカーの運転手は、ここぞとばかりに街中を暴走し、日頃のストレスを発散するもんだから危なっかしくて仕方がない。
かくも都民たちの協力を得られないどころか度重なる妨害に遭い、あえなくスニーカーは角田を取り逃がしちゃいます。
最初に逮捕した時、取調室で角田は「東京は怖い街だ」と呟いてました。調べると、彼は青森から上京して来た労働者で本来はおとなしい性格なのに、何度も人に騙され蹂躙されて、どうやら自暴自棄になってるらしい。
かつて沖縄から上京し、同じような眼に遭ってヤケになってた時にボン(宮内 淳)と出逢い、七曲署の刑事になったお陰で充実した日々を送ってるスニーカーは、同じ地方出身者の角田に同情します。
「東京は人を変えるんですよ。俺も東京に出てきた時、本当に恐い街だと思いました」
九州出身のゴリさん(竜 雷太)に、スニーカーは本音を吐露します。
「俺も七曲署に入らなかったら、今頃どうなってたか……でも角田には、七曲署が無かったんです」
角田が奪ったと思われる盗難車が発見され、刑事たちが追跡します。この時、ずっと洋モクをくわえたまま覆面パトカーをかっ飛ばし、箱乗りして拳銃を構えるスコッチ刑事(沖 雅也)が超絶カッコいい!! 隣にいるロッキー(木之元 亮)のダサさが絶妙にそれを引き立てますw
結局、盗難車を運転してたのは角田とは別人であることが判り、スニーカーは焦りを募らせます。角田はまだ、人を殺してない。そうなる前に何としてでも捕まえまいと!
角田が浜松町で発見され、警官を負傷させてさらに逃走! スニーカーは、青森の漁港に似た日の出桟橋あたりを、角田が水上バスからよく眺めてたらしいことを思い出し、乗り場へと向かいます。
間一髪、角田を乗せた水上バスが入れ違いに出航してしまい、スニーカーは幅狭い防波堤の上を全力疾走! そして浅草橋から下を通過する水上バスへと決死のダイビング! これが本当の刑事ドラマだ分かったか!
しかし、スニーカーが迫って来たことで角田はさらに逆上し、他の乗客たちに銃口を向けてしまう! もはや制止は不可能! 次の瞬間、スニーカーのCOLTパイソン4インチが火を放ち、角田のどてっ腹を357マグナム弾が貫きます。
初めての射殺はいつも、そのとき主人公が一番殺したくないヤツが相手という、七曲署の伝統をついにスニーカーも実践しちゃいました。
やるせない想いを背負い、またもや刑事を辞めることを考えながら並木道を歩くスニーカーに、ボス(石原裕次郎)が声をかけます。
「確かに都会は恐い。だから俺たちがいるんじゃないか?」
私自身、高校を卒業してから大学進学を諦めるまでの2年間と、のちに映像業界で働いた約3年間、東京に住んでましたけど、特に東京が恐いっていうイメージは抱いてません。生まれ故郷の布施(東大阪)の方がよっぽどガラが悪くて恐かったw
どこにいようが恐いのは人間という生きものであり、それがこの国で最も密集する場所が東京だから恐い、ってことでしょうね。
「大都会の孤独」ってテーマも『太陽にほえろ!』でよく描かれるけど、それも人間が密集する場所だからこそ感じる痛みでしょう。
私は1人でいるぶんにはちっとも淋しくないけど、集団の中にいると疎外感でいたたまれなくなります。今回の犯人もきっとそういうタイプで、そんな人は都会に住まない方が良いだろうと思います。私が現在「ひとりが一番」なんて言ってられるのも、田舎に住んでるお陰かも知れません。
私にとっての東京は、映画館やホビーショップ、風俗店などがいっぱいあって便利な街、そして芸能人やロケ現場をよく見かけるから嬉しい街っていう、ただそれだけのもんです。
人混みを歩いてると、すれ違う人がみんな肩肘張ってる感じがして、そういうのが「しょーもない」し「バカみたいやな」とは思ってました。みんな必死なのは解るけど、そんなに突っ張らんでもええやんって。
だから、また行きたいとは全く思いません。行ったところで『太陽にほえろ!』のロケはもうやってないですからね。(最初に住んだ2年間、『太陽~』のロケと2度、偶然出くわした時はなんて素晴らしい街だ!と思いましたw)
読み進めるだけでもドラマの
かっこよさが伝わってきます👏
写真で、さらに臨場感も✊✨
ハリソン君さん、大阪出身なんですね!
なんか嬉しいです😆✨
私はハリソン・フォードだからアメリカ人なんですけどね。←こんなレベルのギャグは関西人として許せませんねw