ここ1〜2か月、なぜか当ブログの人気記事ベスト10に常駐してるのが『さすらい刑事旅情編』シリーズのレビュー記事。愛をこめて書いてるとは決して言えない記事なのに、なぜ?
ベスト10に居座り続けるのって、大抵は『トーキョー・トライブ』とか『さやかさんのパンティー』みたいに画像検索に引っ掛かりやすい記事だけど、『さすらい刑事〜』の画像を見たがる人がそんなにいるのかな?
最近、東映チャンネルでずっと放映されてる影響はあるにせよ、それだけとも思えない。もしかして、私と同じように「やたら折り目正しい宇津井健」の虜になってるマニアが沢山いたりして? あるいは鉄道オタク?
なんにせよ、需要があるなら喜んで応えます。電車と宇津井健と、若手女優(当時)のセクシーショット。この3つさえ押さえとけばベスト10入り間違いなし!?
☆第12話『女子大生温泉ツアー・罠に落ちた美人助手』(1990.12.26.OA/脚本=香取俊介/監督=天野利彦)
それ以前から、この回は取り上げるつもりでいました。理由はサブタイトルに書いてある通りです。
いわゆる「湯けむり殺人事件」モノは2時間サスペンスの専売特許じゃなく、このシリーズでもすっかりお馴染みのネタ。そこに必ず「女子大生」を絡ませるのが『さすらい〜』流。
当時デビューしたばかりの新型特急「踊り子スーパービュー号」で静岡県の沼津に向かう女子大生グループ。イケメン助教授に引率されてる彼女らは「推理研究会」の面々。この先の展開は90%以上読めますよねw
もちろん、同じ列車に鉄道警察隊のギョロ眼リーゼント(三浦洋一)と少年隊(植草克秀)が「偶然」乗り合わせ、ジャニーズ特権を振りかざして女子大生をナンパするのもお約束。
そしてメインエベントである温泉入浴シーンを消化したあと、その旅館のすぐ近くで殺人事件が起きる。もちろん同じ旅館に「偶然」リーゼント&少年隊が泊まってるし、殺されたのはイケメン助教授に決まってます。
容疑者は、推理研究会メンバーでなぜか1人だけ温泉入浴をパスした=アリバイが無い公子(立原ちえみ)と……
殺されたイケメン助教授(妻帯者)の助手で、どうやら不倫相手だったらしい夏目先生(伊藤美由紀)と……
推理研究会のリーダーなのに「バイトがあるから」と沼津合宿をドタキャンした冬美(白島靖代)の3人。
そんなもん一番知名度のある白島靖代さんが真犯人に決まってるワケだけど、今回は謎解きの過程にこそ重きを置いたストーリー(『太陽にほえろ!』で例えると山さん主役の回)ですから、野暮は言いっこなし。
とはいえリーゼント野郎に山さん役が務まる筈もなく、ここはやっぱり高杉警部(宇津井 健)の折り目正しさに頼るしかありません。
結果、1年かけて書いた推理小説をイケメン助教授にこき下ろされた挙げ句、その愛人である夏目先生に盗作された冬美が、わざとその小説で使ったトリックで助教授を殺し、夏目先生の犯行に見せかけたことが判ります。
もう誤魔化せないことを悟った冬美は、なぜかわざわざ沼津の湖畔まで行って自殺しようとするんだけど……
なぜかいつも犯人逮捕のシーンだけ現場に駆けつける高杉警部の「命を粗末にするんじゃない!」という、いかにも折り目正しい説教により観念するのでした。
なぜ笑ってる!?
冬美役の白島靖代さんは当時20歳ぐらい。『BU·SU』『つぐみ』『櫻の園』などの名作映画で注目された実力派の美人女優で、刑事ドラマにも『刑事物語’85』『NEWジャングル』『さすらい刑事旅情編II』『刑事貴族2』『真夏の刑事』など多数ゲスト出演されてます。
だから当然セクシーショットは白島靖代さんと、女子大生の1人を演じられた小林こずえさん、そして夏目先生役の伊藤美由紀さんです。
最近DVDが発売されたからアクセスが多いのだと思います。
アクションも少なく、刑事ドラマとしては地味な内容かもしれませんが、同じ枠だった特捜最前線の流れを汲む、感情に訴える話が多く、刑事たちが事件を通して苦悩したりする場面も多くて感情移入しやすかったと思います。昨今のドラマは刑事たちが事件を興味本位に扱って、推理を楽しんだりするように見えて、なかなか感情移入できませんね。
同じ枠でも『相棒』より前の番組は、まだ刑事が主役でしたね。だから『さすらい刑事』もレビューしてて楽しいです。