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☆第26話『サヨナラは銃弾で……』(終)
(1978.9.26.OA/脚本=柏原寛司/監督=村川 透)
『大追跡』はとにかく「アクションで魅せる」っていうコンセプトが初回から徹底してて、'70年代の作品とは思えないほどドラマ性が無くw、早くから'80年代の軽いノリを先取りした番組とも言えます。
特にシリーズ後半は抜群のチームワークによる掛け合い、アドリブから生まれた「オットー!」に代表される流行語など、ノリだけで突っ走ってる印象が強く、その姿勢は最終回でも変わりませんでした。
敵がいつもよりちょっと大物で、格闘・カーチェイス・銃撃戦と、アクションのバリエーションが豊富なのは集大成的意図があったかも知れないけど、例えば身内が殺されて復讐に燃えるみたいな熱いドラマは皆無で、いつも通りのノリで事件を解決するいつも通りの「遊撃班」が描かれました。
それはそれで『大追跡』らしくて良いんだけど、有終の美を飾るには何だか物足りない。だからかどうか分からないけど、事件解決後に刑事たちがプライベートタイムを楽しむ「カーテンコール」みたいなオマケがつき、そこが最終回の見所となりました。
新田班長(加山雄三)はメンバー全員から「お疲れ様でした」の寄せ書きを貰い、矢吹(沖 雅也)はなぜか射撃訓練場で婦警たちから花束を貰い、滝本(柴田恭兵)はディスコでフィーバー、そして水原(藤 竜也)はタキシード姿で美女(中島ゆたか)とデートし、結城(長谷直美)に至っては映画『最も危険な殺人遊戯』に出演中のアクションスター・松田優作と撮影所で落ち合い、キスをし、通りすがりの阿藤 快をフルボッコにして去って行くというw、本編とは全く関係ない意味不明なノリで幕を閉じるんですよね。
これは最終回を演出した村川透監督(ご本人もカントク役で出演!)が、ちょうど優作さん主演の映画『殺人遊戯』(中島ゆたかさんもご出演)を同時期に撮影中だった事から、ノリで優作さんと中島さんが特別出演されたんだとか。
東宝製作の『大追跡』で東映公開の『遊戯』シリーズを宣伝しちゃうという、通常ならあり得ない事態がまぁ、最終回ならではのサプライズと言えましょう。
とはいえ『大追跡』と『遊戯』シリーズは共に大野雄二さんが音楽を担当しており、同じ曲を流用し合ってるという接点が元からあるんですよね。だからそんなに違和感はありません。
とにかく楽しくて、すこぶる格好良い番組でした。でも、濃密な人間ドラマやメッセージを伴う'70年代ドラマを大量に観て育った我々世代からすると、ただ楽しくて格好良いだけの作品は物足りない。
それでも観賞に耐えうるのは、藤竜也、沖雅也、柴田恭兵という、抜群にアクションが映えるスターが揃ってるから。そんなスターがいなくなっちゃった現在では、もはや成立しない作品です。
もう二度と、こういうドラマは観られない。貴重な文化遺産と言っても過言じゃないと、私は思います。
大追跡サントラCDは大学生時代から今の51歳迄ずっと聴かなかった月はないほど聴いてます。大都会パート2.大追跡、大都会パート3は、空気を吸うように毎週末の単身赴任先新潟と東京自宅の往復でかけてます。時代が経ても薄れないドラマと音楽と役者他…。私みたいな先輩がいたことやこのブログとの邂逅に感謝!