また始まっちゃいました。テレビ朝日&東映のドル箱シリーズ『相棒』のSeason21。最初の単発スペシャル放映から約22年、連ドラSeason1のスタートからちょうど20年!
何度も書いて来たように、日本の刑事ドラマを全て「刑事がただ突っ立って謎解きするだけの紙芝居」一色にしちゃったA級戦犯番組ですから、普段はほぼ無視してます。
が、今回だけは、とりあえず見届けたいと思わせる理由がありました。警視庁特命係・杉下右京(水谷 豊)の初代相棒=亀山 薫(寺脇康文)が、約14年振りに復帰するんですよね。
私はこの番組のファンじゃないから、亀山薫にも思い入れは無いんだけど、日テレの『刑事貴族』シリーズは好きでよく観てましたから、水谷さんと寺脇さんの掛け合いがまた見られることには、ちょっと感慨深いものがあるワケです。
念の為に書いておくと『太陽にほえろ!』の流れを汲む’90年代のアクションドラマ『刑事貴族』のパート2とパート3でお二人は共演され、その時のナイス・コンビネーションが『相棒』シリーズ誕生へと繋がった経緯がありました。
その寺脇さんが再びキャスティングされたのは、間違いなく「シリーズ完結」に向けての助走でしょう。だから、やっと終わってくれる!っていう感慨もありますw
このコンビでまた10年ぐらい居座る可能性も無くはないけど、水谷さんの年齢を考えればそこまで引っ張るのは難しい筈。
番組自体のパワーも明らかに衰えてると思います。今回の第1話と2話の前後編は、はっきり言って面白くなかった。
寺脇さんと一緒にレギュラー復帰の鈴木砂羽さんはじめ、森口瑤子さん、仲間由紀恵さん、木村佳乃さん、石坂浩二さん、杉本哲太さん、柄本明さんetc…と錚々たるレギュラー&セミレギュラー陣に加え、勝村政信さん、菊池麻衣子さん、そしてNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で絶賛ブレイク中の宮澤エマさん!と豪華ゲストも揃いながら、あまりワクワクもドキドキも出来ませんでした。
ファンでなくても観れば確実に楽しめる番組だと思ってたのに、初代相棒の復帰編でこのテンションだと、やっぱり先は永くないだろうと思わざるを得ません。
私が唯一面白いと感じたのは、犬猿の仲である亀山vs捜査一課刑事・伊丹(川原和久)のいがみ合い。伊丹は横柄なキャラで好きじゃないけど、対等に張り合える亀山が相手だとイヤな感じがしない。
杉下右京とのコンビネーションも、やっぱり亀山が一番しっくり来ます。杉下がただ突っ立って謎解きしてる横で、亀山がよく動いてくれるんですよね。
2代目以降の相棒はみんなインテリで動かないもんだから、余計に「紙芝居」のイメージを強くしちゃった。主人公がずっと突っ立ってる分、相棒がどんどん動かなきゃバランスがとれない。バカな人じゃないとダメなんですw
そういう意味でも真打ちの復活で、有終の美を飾る準備がこれで整ったワケです。
シリーズの原点回帰に合わせて、夕方枠では順次Season1の再放送が始まってます。なにせ20年前ですから、皆さんお若い!
初回ゲストの泉谷しげるさん、矢島健一さんも……いや、泉谷さんはそんなに変わってないかw
記念すべきSeason1ファーストエピソードの犯人役は、タカラジェンヌにしてNHK朝ドラ『ぴあの』のヒロイン、純名里沙さん。好きですw
なんにせよ、20年も高い人気を保ち続けてるのは快挙だし、創り続けてること、演じ続けてること自体が凄いですから、そこはリスペクトするしかありません。
だからこそ、惰性に陥る前に有終の美を飾って欲しいって、ほんと心から願ってます。その為の亀山薫復帰だと、私は信じてます。
てなワケでセクシーショットは、朝ドラ女優の純名里沙さんと、大河女優の宮澤エマさんです。
やたらスケールを広げ、やたら政界人を出したがるのも私が『相棒』を好きになれない理由の1つ。今さら変えようも無いだろうし、勝手にやってて下さいと言うほかありません。
2代目の神戸尊と3代目の甲斐享も良かった
(3代目の終わり方にだけは納得行きませんけど)
4代目の冠城亘から変にギャグみたいになってつまらなくなったと思います
(縁者さんより脚本家の腕が落ちた&テレビ全体の資金不足により
しょぼくせざるをえなかったのが原因だと思いますけど)
相棒が少しでも面白くなって100年200年語り継がれる作品になる事を願っています
いや、テレビ業界だけでなく全ての企業、引いては世界全体がもう沈没寸前なのかも知れません。