トーン・トーンかコーン・コーンかな・・
ストローブ松だと思うが、その太い木の根元ではるかな梢を見あげていた。
「なにか見えますか」
「ええ、うえのほうから音が聞こえるものだから・・」
「それはアカゲラかもしれませんよ」
「・・・」
「あっ、見えました。アカゲラですね」
三浦綾子記念館から出てきたご老人としばらく話し込んでいたが、
その温厚そうな人柄からみて三浦光世さんご自身であったかもしれない。
アカゲラをみつけた嬉しさもあったが、
お名前を尋ねることは無作法に思えて遠慮した。
ヨーロッパアカマツの立て札の側をエゾリスが横切った、
しかし、ほんの一瞬なのでカメラを構えることは出来なかった。
右側の堤防を下りて真っ直ぐゆくと美瑛川の畔につきあたる。