
旭川市立北都中学校の昭和32年の卒業アルバムから「購買部のみなさん」
堀先生がお若いですね。
大村正次著「春を呼ぶ朝」― ―
恐怖をささやくもの
日が暮れたので
御用にゆくのが恐ろしい
暗闇には天狗がゐる
猫の目が光つてゐる。
そんなものはゐない
そんなものは恐ろしくない
その方がほんとうだ
けれどもやつぱり恐ろしい
そつとのぞくと
あの隅に何かゐるやうな
おゝぞつとする。
誰もとることの出来ぬ夜の恐怖。
それはいつどこからきた――
あの
猫の毛を引毟つて喜んでゐる
暗闇の恐怖を 囁いていくものは誰だ。