HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

0414:ばりふり奉曳団の浜参宮

2007-04-15 13:59:08 | お木曳き・式年遷宮
この日がやってきました。
ばりふり奉曳団の浜参宮。
人は集まるのだろうか?ショボイなら、やめておこうか?やる必要はあるのか?とかいろいろ考えましたが、いろいろと葛藤中にも、参加者の浜参宮を楽しみにしていらっしゃる方もおり、これはやらねばと思ったときには、たくさんの参加者が集まっていました。
うれしい限りです。

前日ギリギリまで天候が気になって、気になって…。
しかし、そんな心配はヨソに、とても素敵な晴天です。
少し風がありましたが、そんな風も暖かく感じました。

さて、昼前にスタッフが集まり、準備です。
午前中には宇治の浜参宮が行われており、宇治の青い法被が二見界隈でよく見かけました。

私たちは一日神領民の枠なので、白い「伊勢」法被。
本来一日神領民の浜参宮は奉曳前日におこなわれることになっているので、まだまだ先のこと。
しかし、ばりふり奉曳は地元や県内の参加者が多く、そして奉曳前日となるとごった返したところでの浜参宮はちょっと大変。
だから興玉神社さんお願いして地元神領民の奉曳団同様、日を設けて本日を迎えました。

スタッフボランティアも含めて浜参宮参加者は50名ほど。
参加者はチェアーウォーカーをはじめ、視覚障害者、知的発達障害者などです。

集合場所、伊勢市二見生涯学習センター前で木遣の受けの練習をし、いざ出発。
伊勢市職員木遣同好会による木遣先導で、800メートル先の興玉神社をめざします。


マスコミのみなさんも駆けつけてくれました。



最初みなさん声を出す恥ずかしさもあったかもしれませんが、進むうちにどんどん大きくなりました。
50人ほどの団とは思えない、ぐらい大きな声です。
一日神領民ってなかなか声が出せない方が多いですが、うちの団は一番大きな声が出た団にしたいですね。

<木遣>
ホラーエー
めでためでたの ヤーエー

<うけ>
ヤートコセーヨーイヤナー


<木遣>
めでためでたの 若松様は
枝も栄えて 葉も繁る ハーヨーイトナー

<うけ>
ソーリャーハーリワ ハリャリャリャリャ
ヨーイトコ ヨーイトコセー



ああ、文字にするとなかなか書けない…木遣&うけです。


さてそんな木遣に歌いながら、歩きます。
車椅子、視覚障害者、知的発達障害者、みんな笑顔です。



今回は参加者とボランティアとの顔見世会にもなるので、極力ボランティアでいらっしゃった方たちどんどんサポートを入れ替わり立ち代りお願いしました。


車椅子を押したり、視覚障害者には、今の状況のガイドをしたり…。
本日は、風もあったので、視覚障害者には海の雰囲気を身体で感じていただいたと思います。


道中みなさんの声援もあり、観光客の熱いまなざしもアリ、途中浜千代館さんからは(毎月ジャズライブを聴きに行っています)お祝いのお酒もいただきました。ありがとうございます。

また、五十鈴勢語庵さんではお茶のおもてなしをうけました。

その後、さらに進み、みえてきました興玉神社。

海は結構荒れています。白波立っていましたよ。

興玉神社の入口鳥居前で一本奉納木遣を歌ってもらい、境内に。
砂利がありますが、そんなに深くありません。
海も間近に見ることができて、自然から遠のく(砂浜などのバリアがあるため)チェアーウォーカーたちには新鮮です。

境内に入って、地元二見松下から参加のチェアーウォーカーNさんに、「地元ですけどね~」としょっちゅう来ているものだと思って、声をかけました。
すると、少し言語障害があるNさんは笑顔で「実は、ここ、来たことなかったんです」と一言…。

なんだかグッときました。
地元民はうちのパートナーのようにしょっちゅう来ているものだと思っていました。
近くだし、いつでもいけるし、砂利は浅いし…。参拝しやすい神社のひとつなのです。


そんな神社に地元の障害者がこうして60を過ぎてからも一度も来たこと無かったと聞いて、そんな人ってまだまだきっと沢山いるんだと思いました。
こんな機会でもない限り、来なかったかもしれない神社。
「行けるんだよ」「行きやすいんだよ」ということ、もっともっとPRしていきたいと思います。

Nさんが笑顔で参道をいくのを見て、そんな風に感じました。

本当にこのバリアフリーお木曳プロジェクトを通じて、知ることが多すぎます。
そして、もっともっと、しなくてはいけないことがどんどん出てくるような、そんなきっかけになっていると思います。

さて、本殿に到着して、みんなでお払いです。

無垢塩草でお払いをしてもらい、巫女さんによる舞がありました。
そして代表者として、パートナーが玉ぐしを納め、二礼二拍手一拝をし、儀式は終了。

無事浜参宮も終わり、ホッしながら、生涯学習センターへ戻りました。



浜参宮終わってから、興玉神社の禰宜さんからも、最近車椅子利用者が多いことやバリアフリーにもっと力を入れていきたいようなお話を伺って、なんだか本当にいろんな力でこれらの行事は成功しているのだと感じました。

浜参宮の受け入れてくださった、二見のスタッフのみなさんもそうだし、こうして浜参宮を受けれいてくれる興玉神社さん、おもてなししてくれる旅館街のみなさん、今回の無謀とも思える、一日神領民を受けれてくれる御遷宮対策事務局、そして、参加者はもちろんこれらを成功に導くための木遣、サポートボランティアスタッフのみなさん、これらは、誰がやったわけでもなく、その思いを持った皆さんでできるものだと本当に感じました。

今日の浜参宮、そしてこれから迎えるお木曳本日、みなさま本当にありがとうございます。

障害者、高齢者の参加者はもちろん、ボランティアメンバーもまだまだ募集しております。
奉曳団単位でのサポートもOKです。

申し込み、詳細は

ここをクリック

ばりふり奉曳。
小さな一歩かもしれませんが、見えない大きな力でやり遂げましょう!