お正月の魚を買いに〔魚の棚〕に行きました。年末だけに人がいっぱい。店先で次々と鯛を焼き上げる〔魚秀〕の前は行列ができ、通りは肩がふれあうほどの混雑。魚を物色していたら、店先で蛸踊りをしていたタコと目が合ってしまい、一枚記念写真を撮ってあげました。でも目つむり写真になったようです。三木の片田舎に引っ込んだのだから魚は近くのスーパーで買えばいいのですが、やはり「魚のうまさ」がちがうので、ときどき魚の棚まで来てしまいます。
昼寝をしてから、赤い水性塗料を塗って凧揚げの糸巻きを仕上げました。なぜ〔赤〕かというと、赤い塗料が余っていたからです。黄色やみどりも少しあるので、ちょっと塗ってアクセントをつけたいと思います。凧にはじめからついているタコ糸は、もつれやすく玉になってしまうので、100メートルの太めの水糸をつけることにします。
きのうから探しはじめたモノは、まだ見つかりません。この部屋以外に仕舞うことは考えられないので、必ずある筈なのですが。そこで年の瀬だというのに本棚の〔断捨離〕に手をつけはじめました。
『夏目漱石全集』が目につきました。小説だけを10巻に収めた全集で、45年前結婚した頃から我が家にありました。その中で第4巻だけは手垢がついてます。第4巻をよく読んだからでなく、手提げ金庫のような役割をしていたからです。子どもが小さかった頃、不意にお金が要るときのためにこの本に何枚かのお札をはさんでおくことにしていました。そんな本がなぜいまも本棚に鎮座しているのか。わかりません。捨てます。
69歳になって引っ越し、そのとき不要なものをいっぱい捨ててこれですから、もしあのまま神戸の家に住み続けていたら、モノに埋もれて生きているかも。あの地震でいっぱい捨てた人々も、17年たってまたモノに埋もれて生きているかもしれませんね。