古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

井上道義指揮でショスタコーヴィッチの交響曲14番を聴きました。

2012年03月10日 03時05分13秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 きのうは芸文センター・オーケストラの定期演奏会があり、西宮北口まで聴きに行きました。いつものように車で行こうと思ったのですが、夜中に目覚めたときふっと「あしたは電車で行ってみよう」という気持ちになりました。というかいままで「三木市口吉川町から西宮北口に行くには自動車しかない」と思い込んでいました。電車に乗るにしても、車に40分乗って地下鉄の西神中央駅に行かねばならないのですから。車なら芸文センターまで80分で行けますし。もうじき九十九歳になる母・妙子さんが留守番してるから早く帰ろうと思いますし。
 でも車の多い西宮の山手幹線から苦楽園・鷲林寺へ抜ける夕暮れの雨道を走るのは気が重い。
 なんとなくいやな予感がしたり、気が重かったら、無理をしない。
 電車だと2時間かかりましたが気持ちはらくでした。新三田に車を置いて《JR新三田⇒宝塚⇒阪急乗換え⇒西宮北口》という行き方も考えられます。道子さんと相談して次の9回分の定期演奏会シリーズも申し込むことにしました。そのうち毎月行くのが大儀になるでしょうが、いまはまだ「行きたい」に針が振れます。
 きのうはショスタコーヴィッチの交響曲第14番を井上道義・指揮で聴きました。交響曲といっても第14番はソプラノとバスの歌が全楽章に入り、しかも11楽章まであるというのですから、ぼくらのもつ交響曲という観念からはみ出しています。はじめて聴きました。ロシアからの歌手の声は素晴らしく、指揮とオーケストラ演奏の一体感は見事でした。
 井上道義氏は1946年生まれですから65歳になるはずなのに指揮棒を振る体のキレが、じつに素晴らしい。その体のキレでオーケストラの潜在能力を引き出すオーラは見事でした。プログラムの冊子を見たら、≪躍動感がある。……動きも音楽も。これが彼の大きな魅力だ。「3歳から15年間踊りを、その内7年間はバレエを習っていた」ことも関係しているのだろうか?≫と書いてありました。
 90人を越すメンバーによるR.シュトラウス『サロメの踊り』と、ワルツがオンパレードで演奏されるラヴェル『ラ・ヴァルス』では、踊るような指揮者の動きにばかり見とれてしまって全体を見るゆとりがありませんでした。浮き立つようにたのしくなる音楽会で、満ち足りて帰路につきました。
コメント (2)
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