古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

人生は何が起こるかわからない。

2019年04月17日 00時08分56秒 | 古希からの田舎暮らし
 ノートルダム大聖堂が焼け落ちてしまいました。

 このニュースを聞いて、ぼくはいきなり大学2年生の秋に〈ワープ〉。しんみりした気持ちで一日をすごし、ニュースを見ています。
 ぼくが、ヴィクトル・ユーゴーの『ノートルダム・ド・パリ』(井上究一郎・訳)を読んだのは大学生になってからでした。
 エスメラルダ/カジモド/だけでなく、クロード・フロロ/グランゴワール/クロパン・トルイフー/など細かいところまで、いまも登場人物の名前を覚えています。ちょうど人生のそんな時期にぼくはこの本を読んだということでしょう。
 時間をかけてこの本を読み終わった頃、ちょうど映画館に映画がかかりました。何度も映画化されていますが、決定版ともいうべき映画でした。
 エスメラルダはジーナ・ロロプリジーダ/カジモドはアンソニー・クイーン。本を読み、映画を観たあと何ヵ月か、なぜか〈しんみり〉した気分ですごしました。
 ノートルダム寺院の壁にクロード・フロロの刻んだ「宿命」(原語は忘れましたけどラテン語で)を英詩のテキストの裏表紙に彫るように書いて、文字をただ眺めていた時期もありました。
 
 平凡な自分の人生とは、あまりにも懸け離れた「数奇な運命」に、ことばにならない思いを抱いて何ヵ月かをすごしました。青春時代の深い思い出です。
 そんな青春時代でなく、81歳の老人になってから、ぼくは、この火事のニュースに接しましたが、いまユーゴーのこの小説を読んでいて、深い気持ちを噛みしめている青年がいたら、このニュースにどんな思いを抱くでしょう。

 今日の畑仕事は、イチゴ・ネットハウスに金網を張りました。20メートル超の長い金網を一応張れたので「ヤレヤレ!」。あとは鉄パイプに括り付けてアライグマに破られないようにします。









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