自分のことって案外自分自身ではわからないもの。
自信過剰もプライドも、ある程度必要だとは思いますが、時には客観的に自分がどう見られているのか知ることも面白いです。
アメリカの心理学者2人が考え出した、対人関係における自己分析をするためのモデル、「ジョハリの窓」をやってみました。
ジョハリというのは心理学者2人の名前から付けられたもので意味はありません。
まず複数の人間でやる必要があります。理想は4人から7人くらい。
それぞれに小さな紙片を渡し、設問の中から、それぞれの人の性格に当てはまると思う番号を一枚に一つずつ書いていきます。
設問は、
① 頭が良さそう ②センスが良さそう ③真面目そう ④意志が強そう ⑤前向きに考えそう ⑥情熱がありそう ⑦行動力がありそう ⑧社交性がありそう ⑨信用できそう ⑩人に慕われそう ⑪優しそう ⑫常識がありそう ⑬プライドが高そう ⑭落ち着きがありそう ⑮頑固そう ⑯根性がありそう ⑰細かそう
という感じで項目が17個あります。
自分のことも「自分の性格に当てはまる」と思うものを書きます。(わかりやすいように自分の性格に当てはまる分は紙片の色を変えてもいいです)
いくつ書いてもいいので、たくさん当てはまる人は紙片がたくさん必要になります(最大で17枚ですね)
書けたら、自分の性格を書いた紙片は残し、誰が書いたのかは区別できないようにして、それぞれの人に「その人の性格に当てはまる」と思って番号を書いた紙片を渡します。
こうすると、全員の手元に、自分が書いた「自分の性格に当てはまると思う番号が書かれた紙片」と、それぞれの相手が書いた「あなたに当てはまると思う番号の書かれた紙片」が集まります。
「ジョハリの窓」ではこれをA〜Dの四つの窓に分類します。
窓というのは呼び方だけで、とりあえず四カ所に分けて置ければどこでもいいです。(本来は四角を四分割した紙に置きます)
まず自分が自分の性格だと思って書いた番号と、相手が書いた番号が重なっている番号の紙片をAの窓に置きます。
重なっているということは、自分が思っている自分の性格と、相手から見た自分の性格が一致しているということです。
自分も他人も知っている自己ということで「解放の窓」と名付けられています。
次に相手が書いていて、自分が書いていない番号をBの窓に置きます。
これは、自分が思ってもいないイメージを相手が受け取っていることを示します。
自分では気がついていないが、他人は知っている自己ということで「盲点の窓」になります。
Cの窓には、自分が書いているのに、相手が書いていない番号の紙片を置きます。
これは自分は知っているが、相手が気がついていない「秘密の窓」ということになっていますが、自分が思っているだけの性格なので、私が思うに、いわゆる「うぬぼれ」ってことになるような気がします(笑)
Dの窓には、自分も相手も書いていない番号を書き出します。(あまった紙片に書くのがいいでしょう)
これは誰からも知られていない自己、ということで「未知の窓」です。
人間関係で悩みやすいのは、自分の自己分析と、相手の印象が食い違っている時だと思われるので、BとCの窓にたくさん紙片がある場合になります。
「私はこう思われたいのに、他人からはそう思われない」
「いつも誤解される」
「本当の私はこんな人じゃない」
「誰もわかってくれない」
ということが起きてくるわけです。
逆にAの窓の紙片が多い人は、自分と相手の考えが一致しているわけですから、「わかってくれている」「理解されている」「一緒にいて楽」になりやすい。
ちなみに私の場合、自分も相手も選ばなかったDの「未知の窓」には、「センスが良さそう」「社交性がありそう」「人に慕われそう」「根性がありそう」が残りました。
つまり「センスがない」「社交性もない」「人に慕われるタイプじゃない」「根性なし」ということを自覚もしているし、相手から見てもそう見える、ということで一致したわけです(苦笑)
・・・そりゃあ自分でもわかっていたけどさ、わかってはいたけど、実際にそう思われていたってわかるとヘコむわ〜〜(笑)
これは客観的な視点で見ることで、あくまで自分のイメージを自覚し自己分析するだけですから、実際の本人の性格がこうだと決まったわけじゃないですよ?(笑)
客観的といっても思い込みや先入観、見た目で判断されている場合が多いですから、そういう「自分はこう見られがち」という視点を取り入れて自己分析しようというものですから。
BやCの窓にある紙片を減らし、Aの窓にたくさん集まるようにすれば、ストレスが減り、自分のいい面も見えてくる、と心理学的には分析されています。
あまり否定的な設問はありませんから、そういう感じになるんでしょうね。
このままだとブログを読んでいる人に私のマイナス面だけが印象に残りそうなので(センスがないだとか・・・)Bの窓(つまり相手から見た私の印象)も書いておきます。
集まったのは「前向きに考えそう」「情熱がありそう」「信用できそう」「優しそう」「プライドが高そう」「落ち着きがありそう」「細かそう」
へぇ、こんな風に見えるんだ(笑)
これはBの窓ですから、私自身は全然こんなことを思っていませんよ。
今回は客観的に見るために、家族は入っていないので「猫っかぶり」がバレていないだけかも知れません(苦笑)
これが親しい人が相手だとまったく違う結果になるでしょうね。
初対面では服装や環境なんかにも影響されるでしょうし。
理想は、自分が知っている自分と、相手が知っている自分が一致すること。
変にお高く止まって化けの皮がはがれたり、知ったかぶりで自分をつくろっていたのがバレたら、相手は期待が大きい分ガッカリしたり、怒り出すかも知れません。
実生活の人間関係で自分に不利な情報を表に出すのは勇気のいることですが、案外受け入れてくれるものなんですよね。
人間行動学として対人関係が大切な職場でも、この「ジョハリの窓」は使われているそうです。
こういうテスト、けっこう好きです。
自分の知らない相手から見た自分を知るのはとても面白い体験でした。
あ、これ、無理をしないありのままの自分が一番いいとか思われがちですが、別にだらしのない自分を出しても全然OKてことではないですからね。
あくまで自己分析で、それを使ってどう生きるかは自分しだい。
だらしのない自分を自覚しているのなら、それは直していかなくちゃ。
あぁ、自分で書いていて耳が痛い(苦笑)